会社売却や事業承継、買収を検討していても、どの順番で何を確認すべきか分からなければ、具体的な準備に進めません。M&Aは相手探しだけでなく、目的の整理、条件交渉、調査、契約、引継ぎまでを見通して進める必要があります。
この記事ではM&Aの流れを段階ごとに解説し、売り手が初回相談までに整理しておきたい項目と、スケジュールを考える際の確認点を示します。自社の状況では何から始めるべきかを整理するためにお役立てください。
売り手が初回相談までに整理しておきたい5項目
会社売却や事業承継を考える経営者は、買い手探しに入る前に「なぜ引き継ぐのか」「何を守りたいのか」「いつまでに進めたいのか」を整理しておくと、相談で確認する論点が明確になります。最初から希望価格や相手を決め切るより、譲れない条件と相談したい疑問を分けて書き出しましょう。
| 整理する項目 | 相談に持っていくメモ | 相談で確認したいこと |
|---|---|---|
| 売却・承継の目的 | 後継者不在、経営からの引退、成長投資、事業の選択と集中など、検討に至った理由 | 会社全体の承継と一部事業の譲渡のどちらを検討するか |
| 守りたい条件 | 従業員、取引先、屋号、拠点、自分の退任時期についての希望 | 必須条件と交渉できる条件をどう分けるか |
| 事業と数字の概要 | 事業内容、直近の売上・利益の状況、主要取引先への依存、手元にある決算資料 | 次の検討に必要な資料と、事業の強みをどう説明するか |
| 借入・保証・契約 | 借入先、保証の有無、賃貸借や主要取引の契約について分かっていること | 誰に何を確認する必要があるか。契約や保証の扱いを自己判断せず確認する |
| 希望時期と情報開示 | 引継ぎたい時期、社内で検討を知っている人、外部に伝える際の懸念 | 資料共有と相手への打診の順番、秘密情報の扱いをどう決めるか |
この表は初回相談の論点を整理するための例で、M&A手続に必要な書類を網羅した一覧ではありません。資料に不足があれば、その不足と確認先をメモに残してください。希望価格を考える際はM&Aの売却価格と評価方法、支援を依頼する前の費用確認には仲介手数料・成功報酬の解説も併せて読むと、質問を具体化できます。
スケジュールは「契約日」と「引継ぎの完了日」を分けて考える
希望日を一つだけ決めると、その日までに何を終えるべきかが曖昧になります。例えば、経営から離れたい時期が決まっているなら、相手の検討、資料準備、条件交渉、契約、引継ぎの各段階について、誰が何を確認するかを相談で整理しましょう。個別の事情を確認せず「必ず何か月で完了する」と決め付けないことが大切です。
次の3点を書き出してから相談すると、初回の話し合いを具体的に進められます。
- 引退や事業の引継ぎを希望する時期と、その理由。
- 今分かっている情報と、まだ確認できていない資料・契約。
- 譲れない条件を3つまで挙げ、価格以外の希望も整理する。
M&A HACKでは、売却・事業承継・買収について無料相談を受け付けています。相談ページでは秘密厳守と案内しています。進め方や準備に迷う段階から、M&Aの流れと自社の準備事項を無料で相談することができます。
M&Aとは
M&Aとは、Mergers and Acquisitions(合併・買収)の略で、企業が他の企業と合併したり、買収したりする取引のことを指す単語です。M&Aでは、買収もしくは合併、提携のいずれかが実施されます。
M&Aにおける買収とは、 1つの企業が他の企業を買い取り支配権を得ることです。買収される企業は買収者によって支配され、経営が一元化されます。一方の合併とは、2つ以上の企業が統合して1つの新しい企業を形成することです。合併には、対等な立場で統合するケースや、特定の企業が他の企業を吸収する形で行われることもあります。
M&Aは企業が更なる成長を遂げることはもちろんのこと、撤退や廃業を見越して実施されるケースも多いです。M&Aにおけるゴールは企業によって異なるため、プロセスをしっかりと組んだうえでM&Aを実施することが重要になります。
M&Aのフェーズ毎の流れ
M&Aをこれから実施することを検討している人は、具体的な取引の流れが気になるはずです。そこで、ここでは、M&Aのやり方を、以下のフェーズ毎に解説していきます。
- 検討・準備
- 打診・交渉
- 最終契約
- 契約後
それぞれのフェーズに関して解説していくので、ぜひ参考にしてください。
検討・準備
M&Aにおける第一フェーズとして挙げられるのが、検討・準備のフェーズです。検討・準備のプロセスでは、M&A取引における成功に向けた基盤を築く役割を果たすことになります。検討・準備のフェーズでおこなう具体的な動きは、以下の通りです。
- 戦略的目標の明確化:企業の経営陣は、M&Aがどのように自社の戦略に適合するかを明確にし、その目的を達成するための方向性を決定する。
- ターゲット企業の選定:M&Aの目的に合致するターゲット企業を選定する。ターゲット企業は、規模や業界、地理的な位置、財務状況などを基に評価される。
- 財務状況の確認と評価:M&Aを実行するための資金調達方法(自己資本、借入、株式発行など)を決定する。ターゲット企業についても、財務諸表や過去の業績を詳細に分析し、買収後に予想されるシナジー効果やリスクを評価する。
- 法的・規制の確認:各国・地域の反トラスト法、競争法、外国投資規制などを確認し、M&Aが合法的に行えるかを評価する。
- デューデリジェンスの準備:ターゲット企業の詳細な調査(デューデリジェンス)を行う準備。財務、法務、税務、労務、契約などさまざまな側面の調査を行う。
- 組織の統合計画の策定:統合計画(PMI:Post-Merger Integration)を事前に策定する。組織構造の統合、人事の取り決め、文化の統合、システムの統合、業務の流れの調整などが含まれる。
- ステークホルダーとのコミュニケーション計画:M&Aに関するステークホルダー(従業員、株主、取引先、顧客など)への情報提供とコミュニケーション計画を立てる。
- リスク管理の検討:M&Aにおけるリスク(財務リスク、法的リスク、文化的リスクなど)を予測し、リスク管理策を検討する。
- プロジェクトチームの編成:M&Aに関わる社内外のメンバー(経営陣、財務部門、法務部門、外部アドバイザーなど)をまとめたプロジェクトチームを編成する。
検討・準備のフェーズは、M&A取引における基盤づくりです。検討・準備フェーズの検討が不十分であると取引が失敗に終わる可能性もあるため、より慎重に行うことも重要になります。
打診・交渉
M&Aにおける第2のフェーズとして、打診・交渉が挙げられます。打診・交渉とは、その名の通り、第一フェーズで選定した取引先と具体的な交渉を行うことです。M&Aにおける打診・交渉のフェーズでは以下のようなことを行います。
- 対象企業へのアプローチ:直接的な接触(CEOや役員への手紙、電話、メールなど)や間接的な方法(仲介者やアドバイザーを通じて)で行われる。
- 秘密保持契約書の締結:渉が進展し、双方が情報を交換する段階になる前に、秘密保持契約(NDA)が結ばれる。
- 基本条件の合意:主に取引の条件(価格、支払い方法、スケジュール、役員体制、契約内容など)に関して合意を得る。
- 契約書の素案作成:交渉の終息を迎え、基本的な取引条件について合意が得られると、次に具体的な契約書の草案が作成される。
打診・交渉のフェーズでは、より具体的なM&A取引の内容に関して協議されます。M&A取引の全容を決定する非常に重要なフェーズです。
最終契約
M&Aにおける「最終契約」とは、買収プロセスの最後の段階で、両者が合意した条件に基づいて交わされる正式な法的契約です。この契約は、M&Aの取引を正式に成立させ、実行に移すために不可欠となります。最終契約のフェーズでは具体的に以下のことが行われます。
- 売主(ターゲット企業)と買主(買収側)の明記: 両者の法的名称、所在地、その他の基本情報を契約書に記載する。
- 株式の売買(または事業の譲渡): 売買対象となる株式や資産、負債を具体的に明記する。
- 価格設定: 取引の総額(価格)を明記する。価格は交渉を通じて決定され、場合によっては、金額が調整されるため、価格の調整方法(例えば、財務状況に基づく調整)を記載することがある。
- 支払い方法: 支払い方法(現金、一部株式での支払い、負債の引き受けなど)や支払い時期、分割払いの有無についても詳細に記載する。
最終契約のフェーズでは、M&A取引における最終決定事項が明記されます。本フェーズではより正確に両者間の取引内容が網羅されることが必須です。
契約後
M&Aの取引は、株式売買や企業間合併が実施されて終わりではありません。契約後に臨んだ結果を得ることがM&Aの最終ゴールとも言えます。M&A契約後のアフターケアでは、以下のようなことを行います。
- 統合計画の立案と実行: 組織構造、業務プロセス、ITシステム、ブランド、企業文化などの統合計画を立案し、実行する。
- 組織の再編成: 組織構造の変更や役員の再配置を行う。特に経営層や重要ポジションでの調整が求められることがある。
- 業務プロセスの統一: 販売戦略や製品開発、マーケティング活動などを統合し、重複や無駄を削減するためのプロセス改革を進める。
- ITシステムの統合: 会計システムや顧客管理システム、サプライチェーンの管理システムなどを統合し、効率化を図る。
第一フェーズで検討した目標や目的を実際に得ることができるかは、契約後のアフターケアにかかっています。契約後のアフターケアの仕方次第で明暗が分かれるといっても、過言ではありません。
M&Aで用いられるスキーム
M&Aでは、買収・合併・提携の種類によって、それぞれスキーム(手法)が存在します。目的に合わせてスキーム(手法)を選択することで、利益を最大化させることが可能です。
ここでは、買収・合併・提携のそれぞれのスキームについて詳細に解説します。これからM&Aを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
買収
買収とは、1つの企業が他の企業を買い取り、支配権を得ることです。買収される企業は買収者によって支配され、経営が一元化されます。
M&Aにおける買収の主なスキームは、「株式取得」「事業譲渡」「会社分割」の3種類です。それぞれのスキームについて詳しく解説していきます。
株式取得
株式取得とは、ある企業の株主が自分が所有する株式を、他の個人や法人に譲渡することです。M&Aにおいては、最も一般的なスキームのひとつでもあります。株式取得の主な目的は、以下の通りです。
- 資本間提携や支配権の移動
- 資金調達
- 株主の移動
株主取得は、特に企業の経営権に関連する場面で用いられやすいスキームです。株式取得によって3分の2以上の株式を取得すれば、反対する株主を「スクイーズアウト」により強制排除することもできます。
ただし株式取得では、対価として現金が必要であることに加えて、不要な資産や簿外債務・偶発債務などを引き継ぐリスクがあるので注意が必要です。M&Aのスキームとしては比較的簡単な手法ですが、実施には相応のリスクも伴います。
事業譲渡
事業譲渡とは、ある企業のすべての事業、あるいは一部の事業を買い手企業に譲渡するスキームです。事業譲渡では、事業そのものを譲渡するため、譲渡される対象には、通常、事業に関連する資産、負債、契約、従業員などが含まれます。事業譲渡の主な目的は、以下の通りです。
- 事業リスクの軽減
- 資金の調達
- 事業の集中と効率化
事業譲渡では、買い手側は特定の事業のみを引き継ぐことができるため、自社の事業成長に繋げやすいというメリットがあります。また株式取得や会社分割とは異なり、簿外債務などの不要な資産の承継を避けることが可能です。
ただし事業譲渡では、譲渡によって消費税が課されるなど税負担が大きくなります。また売り手企業は買い手企業の利益を保護するため、一定期間・範囲において譲渡した事業を行えない(競業避止義務)というデメリットも存在します。
会社分割
会社分割とは、ある企業のすべての事業または一部の事業を別会社に承継するスキームです。別会社が既存企業なら「吸収分割」、新設会社なら「新設分割」に分類されます。会社分割の主な目的は、以下の通りです。
- 事業の集中化と再編
- 経営の効率化と最適化
- 財務の健全化
会社分割では、一部の事業を承継する場合、買い手企業は関連のある企業だけを承継することができるため、シナジー効果を得やすいのがメリットです。同時に一部事業の承継により、売り手企業は事業のスリム化を図ることもできます。
ただし会社分割のスキームでは、買い手企業は、包括承継の仕組み上、会計帳簿に記載されていない簿外負債や、不要な資産なども引き継がなければなりません。また業種によっては、許認可の引継ぎができない場合もあるので注意が必要です。
合併
合併とは、複数の会社を1つの会社に統合するM&Aの手法です。合併は、複数の企業が互いに協力し、資産や負債を統合し、1つの企業として活動を開始することを目的としています。
合併の種類は「新設合併」と「吸収合併」の2つです。それぞれのスキームについて詳しく解説していきます。
新設合併
新設合併とは、合併対象となるすべての企業の権利や義務を、新しく設立した会社に引き継ぐスキームです。新設会社設立後は、対象となった企業は1社残らず消滅します。新設合併の主な目的は、以下の通りです。
- シナジー効果の最大化
- 経営戦略の統一
- 資本調達力の強化
新設合併では、合併対象企業が持つすべての権利義務を1社に集約させることができるため、合併によるシナジー効果を最大化させることが可能です。事業統合のスキームによって、ブランド力や資金調達力・開発力などのシナジー効果を得ることが出来るでしょう。
一方で、新設合併のスキームは、M&Aの実行までに時間とコストを要するため、スピード感がある取引を求める場合には不向きです。また新設合併では、吸収した企業の許認可を引き継ぐことができないため、許認可を取り直す必要があります。
吸収合併
吸収合併とは、既存の1社のみを存続させ、他の消滅企業が所有していた一切の権利義務を承継させるM&Aのスキームです。新設合併では、合併の対象企業は全て消滅しますが、吸収合併では1社のみ存続することになります。新設合併の主な目的は、以下の通りです。
- 規模の経済の実現
- 市場シェアの拡大
- 競争力の向上
吸収合併のスキームは、主に市場での規模や競争力を高める目的で行われることが一般的です。吸収合併によって、複数企業の機能がひとつの企業に集約されるため、高いシナジー効果を得ることができます。
ただし、吸収合併において、存続企業と消滅企業の取引先が重複している場合、トータルの収益・利益が減少するおそれがあるので注意が必要です。吸収合併のスキームで得られる権利内容をよく把握しておくことが重要になります。
提携
M&Aのスキームにおける提携とは、複数の会社が協力し合うことで、共通目的の達成を目指すM&Aの手法です。提携のスキームでは、企業が独自性を持ちながらも、互いに協力関係を結び、資源や能力を共有することを目的としています。
提携のスキームにおける種類は、主に「資本提携」と「合弁会社設立」の2種類です。それぞれのスキームについて詳しく解説していきます。
資本提携
資本提携とは、対象企業同士が出資を行い、株式を保有し合うことで、経済的・戦略的に協力する関係を結ぶことです。資本提携における主な目的には、以下のものが挙げられます。
- シナジー効果の発揮
- 共同戦略の立案と実行
- 資金調達の効率化
資本提携では、企業は外部から出資を受けることができるため、資金調達をより容易にすることが可能です。また資金だけでなく、技術力や開発力なども共有することができるため、高いシナジー効果を創出することができます。
ただし、資本提携は企業間同士で資本を共有することになるため、経営方針や戦略において提携先企業の意見や影響を受けやすくなるため注意が必要です。資金的・資源的優位性が得られるものの、経営方針の合致が困難となります。
合弁会社設立
合弁会社設立とは、2社以上の企業が協力し、新たな法人を設立するM&Aのスキームです。提携した企業が共同で出資し、その会社の経営権を分担して運営する形態になります。合弁会社設立における主な目的は、以下の通りです。
- 市場への新規参入
- リスク分散
- 規模の経済の実現
合弁会社設立は、互いの企業が出資をし合って新たな企業を創設するため、経営投資の目的が非常に大きいです。共同出資に近い形となるため、新規事業や市場への進出をリスク分散して行うことができます。
ただし、合弁企業を設立する際、提携する企業同士で目的や優先順位が異なることがあるため注意が必要です。特に、各企業が異なる市場戦略を持っていたり、異なる利益を追求している場合、利益相反が発生するリスクがあります。
M&Aを進めるための事前準備
M&Aを成功させるためには、順序を追って流れ通りにプロセスを進める前に事前準備が大切です。M&Aを進めるための事前準備では、以下のことを最低限確認しておきましょう。
- 自社の企業情報を把握しておく
- コンサルティング企業の選定
- 市場調査の実施
それぞれ詳しく解説していきます。
自社の企業情報を明確にしておく
買収・合併などのスキームに関わらず、M&Aにおいては自社の企業情報を把握しておくことが非常に重要です。自社情報の把握は、M&Aを進めるための事前準備として必須要項となります。
自社の自社の財務状況や業績、資産、負債、キャッシュフロー、成長性などの情報を把握しておくことで、M&Aの際に適正な企業価値を算出することが可能です。自社の強みや弱みを理解していることで、買収者からの評価にも対応しやすくなります。
また自社の企業情報を把握しておくことで、潜在的なリスクを予見し、事前に対策を講じることが可能です。例えば、未解決の訴訟や契約問題、環境リスク、人的資源の問題などがある場合、これらを事前に対処することで、M&A後のトラブルを避けることができます。
コンサルティング企業の選定
多くの企業はM&Aを行う際に、M&Aコンサルティング企業や銀行、証券会社などのコンサルティング企業を介しておこなうことが一般的です。そのため、コンサルティング企業の選定は非常に重要なポイントとなります。
M&Aコンサルティング会社を選ぶ際には、コンサルティング会社が持つこれまでの実績を見ることが大切です。M&Aという複雑で重要なプロセスにおいて、コンサルティング会社の経験や成功事例が企業にとって大きな信頼の基準となります。
またM&Aコンサルティング会社を選ぶ際には、コンサルティング会社の得意領域で選ぶようにしましょう。業界や取引規模、目的によって求められる専門性や知識が異なります。そのため、自社のニーズや状況に最適な領域で強みを持つコンサルタントを選ぶことで、より成功率を高めることができます。
以下の記事では、「おすすめのM&Aコンサルティング会社」を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
市場調査の実施
M&Aを行う前の準備として、対象となる業界の市場調査を自社内で事前に行っておくことが大切です。もちろんコンサルティング企業に市場調査を依頼することは可能ですが、まずは自社で可能な限り市場情報を取得しておきましょう。
M&Aにおける市場調査では、まずターゲット企業の選定を行います。特にM&Aの目的が新しい市場への参入である場合、ターゲット企業が自社にとって適切かどうかを判断するための市場調査が不可欠です。市場調査を通じて、業界の成長性や競争環境などを把握することで、自社の戦略にフィットする企業を見つけやすくなります。
また市場調査を通じて、ターゲット企業の競争優位性(差別化要因)や弱点を明確にすることができます。M&A後の統合において、ターゲット企業の強みをどのように活用し、弱点をどのように改善するかを戦略的に考えるための基盤となります。
M&Aを成功させるための8つのポイント
M&Aを成功させるためのポイントについて解説していきます。M&Aを成功させるためのポイントは、以下の通りです。
- M&A戦略の立案
- 相場価格への理解
- 利害関係者の把握
- 統合後プロセス(PMI)の確立
- 売却価格の予測
- 協力者の確保
- 不利益情報の公開
- 情報管理を徹底
それぞれ詳しく解説していきます。
M&A戦略の立案
M&A戦略とは、M&Aによってどのような効果を得るのかを検討するための準備や計画を指すものです。M&A戦略の如何によって、M&A後の事業計画もより具体化されます。
M&A戦略では、自社の分析(SWOT分析)や市場調査・業界トレンドなど様々な要素を調査することが必須です。明確な戦略を立てたうえで、買収(売却)先選定や交渉を行なっていくことになります。
M&A戦略において重要視すべきポイントは、以下の通りです。
- M&Aにより何を達成したいか(売却・売却後まで視野に入れたもの)
- 自社は売れるのか。売れるとすればどの部分か(事業の一部または全部)
- いつ・誰に・何を・いくらで・どのように売却(買収)するか
- 買収(売却)において障壁となる要素はあるか
- M&Aに必要な予算はどのくらいか(買収側のみ)
上記のポイントを押さえておくだけで、M&Aにおける戦略はより具体的なものになるはずです。反対にM&A戦略が場当たり的だと、交渉において不利な条件を飲まされるなどの弊害が発生します。
また自社にM&Aにおいて詳しい人物が所属していないのであれば、M&A委託業者に戦略の立案・実行を依頼することを強く推奨します。費用こそ掛かりますが、よりスムーズにM&Aを成功まで導いてくれるでしょう。
M&A HACKでは、売却・事業承継・買収に関する無料相談を受け付けています。希望時期、守りたい条件、現時点で分かる事業の概要を整理し、次に確認すべきことを相談してください。


