2026年10月21日、エス・エム・エス(SMS)はデータヘルス事業をメドケア株式会社へ承継する吸収分割契約を締結しました。対象事業は、健康保険組合、協会けんぽ、地方公共団体などへICTを活用した遠隔の特定保健指導等を提供する事業です。効力発生日は2026年12月1日を予定しており、発表時点では承継前です。
取引条件と承継対象
| 分割会社 | エス・エム・エス |
|---|---|
| 承継会社 | メドケア(エムスリーが全株式を保有) |
| 手法 | 簡易吸収分割 |
| 対象 | データヘルス事業(遠隔特定保健指導等) |
| 効力発生日 | 2026年12月1日(予定) |
| 分割対価 | 金銭1円 |
SMSの開示によると、対象事業に属する資産・負債、契約上の地位と関連する権利義務、従業員との雇用契約を、吸収分割契約の定めに従ってメドケアが承継します。対価の1円は契約上の分割対価であり、事業の価値を1円と評価したことを意味すると単純化できません。SMSは事業の収益見通し、承継後の費用・責任、契約関係の移行対応などを考慮したと説明しています。
事業ポートフォリオとサービス継続
SMSは注力領域へ経営資源を集中するために事業ポートフォリオを見直しており、同種のオンライン医療・保健指導基盤を持つメドケアに承継させることで、利用者・委託元へのサービス提供を継続する方針です。承継先に運営基盤があるかという買い手側の適合と、既存契約・人員を滞りなく移せるかという実行計画が並行して問われます。
この発表は、同じSMSが同日に公表したストレスチェック事業の譲渡とは別の取引です。ストレスチェック事業は新設会社をウェルネス・コミュニケーションズが取得し吸収合併する計画であり、本件はメドケアへの吸収分割です。対象事業と法的な経路、承継先を区別してください。
委託元・買い手が確認する移行項目
- 委託契約の承継条項、通知・同意、更新や解約の手続き
- 個人・健康情報の管理責任、アクセス権、委託先の変更
- 保健師・管理栄養士等の配置と、対象者へのサービス継続体制
- 効力発生日をまたぐ請求、問い合わせ、事故・苦情対応の責任者
効力発生日は予定です。実際の承継と利用者向け案内は、SMSおよびメドケアの追加発表で確認してください。
出典と相談先
出典:エス・エム・エス「会社分割によるデータヘルス事業のメドケアへの承継に関するお知らせ」(2026年10月21日)
M&A後に契約・人員を引き継ぐ際の実務論点もご覧ください。事業承継の進め方を整理したい場合はM&Aの相談窓口へご相談ください。


