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マンション管理会社のM&A・事業承継の全知識!売却相場・事例・成功ポイントを徹底解説

「マンション管理会社のM&Aにおける動向は?」
「マンション管理会社のM&Aについて知りたい」

この記事をご覧の方は、上記のような疑問をお持ちの人が多いのではないでしょうか。

実際に現状「マンション管理会社 M&A」等と検索しても、信憑性に欠ける記事や専門家が執筆した解読が難解な記事しかなく、素人が目にしても理解できない記事が多いです。

そこで、今回はM&Aの専門企業であるM&A HACK」が、マンション管理会社のM&Aについて分かりやすく簡潔に解説します。

マンション管理会社におけるM&Aの売却相場や成功ポイントについても詳しく解説するので、マンション管理会社のM&Aに興味のある人は、ぜひ参考にしてください。

目次

マンション管理会社とは

マンション管理会社とは、その名の通り「マンションを管理する法人企業」のことです。マンションの管理業務は多岐に渡り、さらに専門性が高いため、マンションを所有しているオーナーに代わって管理会社がマンションの管理全般を担当します。

マンション管理の業務には様々なものがありますが、マンション管理会社はマンション管理におけるほぼすべての業務を請け負うことが一般的です。マンション管理会社の主な業務には、以下のようなものがあります。

  • 事務管理業務
    管理組合の会計、出納、マンションの維持または修繕に関する企画・実施の調整。管理費・修繕積立金の徴収、滞納者の確認、各種経費の支払い、月次会計報告など。
  • 管理業務
    受付・点検・立会・報告連絡などの業務。主に「管理員」を配置し各業務を行うのが一般的。管理員の勤務形態は、決められた曜日・時間に通勤する「日勤型」、マンションに住み込む「常駐型」がある。
  • 清掃業務
    「日常清掃」と「定期清掃」に分けられる。日常清掃は、共用部全般の掃き・拭き作業、ゴミ出し等。定期清掃は、専門業者による床面の機械洗浄作業が主で、年間数回の頻度で実施する。
  • 建物・設備管理業務
    建物の外観・エレベーター・電気設備、給排水設備、消防用設備・機械式駐車場などの各種設備の保守・点検。エレベーターや消防設備については、それぞれ法律で定期的な点検が義務付けられており、その資格を有する専門業者が点検を実施する。

上記4つの業務をマンション管理会社および従業員が担います。またオーナーとの契約如何によっては、上記以外の業務が発生するケースも多いです。

マンション管理会社と関連する組織と業種

マンション管理会社と関連する組織と業種を紹介します。マンション管理会社に関連する組織と業種は、以下の通りです。

  • 管理組合
  • 賃貸管理会社
  • 家賃保証会社

それぞれ詳しく解説していきます。

マンション管理組合

マンション管理会社にもっとも関連する組織が、「管理組合」です。管理組合とは、区分所有法に基づいてマンションの区分所有者全員で構成する団体のことです。必ず設置しなければいけない団体で、全てのマンションに管理組合が存在します。

マンション管理会社が管理の実務を行う外部の組織であるのに対し、管理組合は方針の決定権を有するマンションの持ち主であり、内部の組織です。管理組合が決定・指示を行い、管理会社がそれに基づいて実務を行います。

マンション管理会社と管理組合は非常に密接に繋がっており、マンション管理会社は管理組合での決定事項に伴い業務の実行を行うケースも多いです。マンション管理会社の業務は、管理組合との関係性で成り立っていると言っても過言ではありません。

賃貸管理会社

賃貸管理会社とは、アパートやマンションなどの「賃貸物件」を所有しているオーナーに代わって、賃貸物件の管理をする会社のことです。建物のメンテナンスや入居者募集、クレーム対応など様々な役割を持ちます。

賃貸管理会社の役割には様々なものがありますが、大きくは「建物管理」と「賃貸管理」の2つに分類されます。建物管理と賃貸管理の業務内容は、以下の通りです。

「建物管理」としての主な業務 「賃貸管理」としての主な業務
  • 共用部の清掃
  • 法定点検
  • 緊急対応
  • 修繕工事の手配
  • 原状回復
  • 入居者対応
  • 賃貸仲介対応
  • 入居者募集
  • 賃貸解約・更新手続き
  • 家賃集金・滞納督促

上記の他にも様々な業務があり、どの役割を担うかは管理会社によって異なります。また賃貸管理業務の一環として、家賃保証業務を担う不動産企業も多いです。

家賃保証会社

家賃保証会社とは、部屋を借りる際に必要となる連帯保証人の代わりとなる会社のことです。簡単に表現するのであれば、「入居者が家賃を滞納した際に、家賃を立て替えてくれる役割を持つ会社」となります。

家賃保証会社の存在が注目され始めたのは、ここ20年ほどで、2000年頃までは賃貸物件を借りる際には親族等の連帯保証人を立てるのが一般的でした。しかし「親族には頼みにくい」「そもそも連帯保証人の役割を果たせる親族がいない」などの問題を抱えている人が増えたこともあり、家賃保証会社を利用するケースが増えたのです。

現在では家賃保証会社の利用を不動産オーナーや不動産仲介業者が義務付けることが一般的になっています。そのため賃貸物件への入居時には、連帯保証人を立てない代わりに保証料として家賃の0.5~1ヶ月分を支払わなくてはならないケースが多いです。

マンション管理会社の運営に必要な業許可・資格・人材

マンション管理会社の運営に必要な業許可・資格・人材について解説していきます。

マンション管理業者に必要な業許可

以前までの日本においては、マンション管理業者に必要な業許可は存在しませんでした。しかし様々な社会問題を背景として、平成13年に「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」が施行され、マンション管理業についての登録免許が義務付けられました。

マンション管理業における登録免許の義務付けにより、マンション管理業者は国土交通省のマンション管理業者登録簿に登録をし、免許を受けることが必須です。免許を取得していないマンション管理業者は、違反対象となり法的罰則を受けます。

またマンション管理業における免許は、登録から有効期限が5年となっており、継続してマンション管理業を営むには登録更新が必須です。さらに事務所の規模によっては、管理業務主任者(国家資格)を置くことが必要で、その人数は国土交通省令によって定められています。

マンション管理会社に必要な資格

マンション管理会社の運営において、いくつかの資格を取得しておくことが必須です。実際にマンション管理会社のほとんどが、下記のような資格を持つ人材を雇用しています。

  • 管理業務主任者
    マンション管理業を開始する場合に必要となる国家資格。マンション管理業とは、マンション管理組合から依頼を受けてマンションの日常管理や定期的な修繕などをサポートする業務
  • マンション管理士
    マンションの住民が安心して暮らせるようにサポートする専門家であることを示す国家資格。マンション管理会社にとって管理士が果たす役割は大きく、雇用は必須でないものの、ほとんどのマンション管理会社はマンション管理士を雇用している。
  • 宅地建物取引士
    宅地建物取引業法に基づき定められた日本の国家資格です。マンション管理会社にとって必須ではないが、不動産業における専門家であることを示す効果もあるため、宅地建物取引士の資格使用の如何に関わらず、取引先やお客様からも信頼を得ることができる。

マンション管理会社の業務では、「管理業務主任者」を設置することが必須です。また、ほとんどのマンション管理会社が、管理業務主任者を設置すると同時に、「マンション管理士」を設置しています。

マンション管理会社に必要な人材

マンション管理会社の運営においては、必要な人材を確実に雇用することが必須です。マンション管理会社の運営に必要な人材には、以下が挙げられます。

  • 事務管理人
    管理費等の収納、収支予算・決算案の素案の作成、収支状況の報告、経費の支払い、会計に係わる帳簿の管理などの業務を行う。また、滞納者の督促業務の一部も管理会社の業務に含まれる。
  • マンション管理員
    マンションの現場で管理人が行う。管理員業務には受付業務、点検業務、立会業務、報告連絡業務などがある。
  • 清掃業務員
    「日常清掃」または「定期清掃」を行う。日常清掃は日常的に清掃をする必要がある。一方の定期清掃は、マンション管理会社によっては人材を雇用せず、外部委託する場合も。
  • 建物・設備管理業務員
    マンションの建物、エレベーター、消防設備、電気設備などの法定点検や保守点検を行う。管理会社から委託を受けた協力業者が実施することも多い。

他にも、営業員・エリア統括者などの人材を採用するマンション管理会社が多いです。またマンション管理業以外のビジネスモデルを運用する企業も多いので、自社のビジネスモデルの様式によって必要な人材も変化します。

マンション管理会社の市場動向

M&Aを実行するうえでは、該当する業界の市場動向を把握しておくことが非常に大切です。マンション管理会社における市場動向には、以下のような特徴があります。

  • 市場規模は拡大傾向
  • 不動産テックの拡大
  • 人口減少と大都市集中の人口減少による影響

それぞれ詳しく解説していきます。

市場規模そのものは拡大

2020年3月に、矢野経済研究所が分譲マンション管理市場を調査した結果、新築分譲マンションの竣工戸数は微減傾向で推移しているものの、新築分譲マンション価格が上昇しているとのことです。

また新築分譲マンション価格の上昇と比例して、マンション管理費そのものも上昇しているため、市場規模そのものは拡大しています。2025年には、マンション管理市場は7,000億円にも達する予測です。

しかし現在の日本では人口減少が進んでおり、マンションの数そのものは今後も減少していく予測が立てられています。マンション管理市場だけをみれば拡大傾向にありますが、今後はマンション数減少による悪影響がもたらされることも事実でしょう。

不動産テックの拡大

現代のマンション管理会社を含む不動産業界において重要視されるのが、「不動産テック産業」の存在です。不動産テックとは、不動産における業務をITにより効率化・自動化・データ化し、さらに遠隔で商談や物件案内を実現したりするサービスを指します。

不動産テック導入による業務効率化と付加価値向上は、不動産産業において各社の経営課題そのものに直結する要素です。不動産テックを活用すれば、大幅な業務効率化をすることが出来ますが、仲介サービスなどの在り方が一変するため、非常に高い対応力が求められます。

M&Aにおいては中小規模の不動産業者を情報通信分野(IT分野)の企業が買収するケースも多く、これは自社の持つITリソースを不動産業において活用することが狙いです。今後は不動産テックを取り入れた業者により業界変革が起こることが大いに予想されます。

人口減少と大都市集中の人口減少による影響

日本における人口構造の変化もマンション管理会社にとって大きな影響を与えています。少子高齢化の進展により、65歳以上の人口が増える一方、生産年齢人口(15歳~64歳)の数は減少し続けている状態です。

分譲マンションにおける主な顧客は、生産年齢人口に属する人達です。収入が安定しやすい生産年齢人口が減少することで、分譲マンションの購入率は低下、結果としてマンション管理業者の需要が減少していくことも予測されます。

また地方では少子高齢化に加え、人口流出と過疎化が進行しており、同時にマンション管理会社の需要も低迷しているのが現状です。地方のマンション管理会社はクライアント獲得に苦労する一方、人口が集中する都市部では、マンション管理会社同士の顧客獲得競争が激化しています。

マンション管理会社が抱える課題

ここでは、マンション管理会社が抱える課題について解説していきます。これからマンション管理会社のM&Aを検討している人は、ぜひマンション管理会社が抱える課題を理解したうえで、買収を検討してください。

入居者と建物の高齢化

マンション管理会社が抱える最大の課題は、入居者と建物の高齢化による影響です。国土交通省の調査によれば、2018年の70歳以上の世帯主年齢は19.3%でしたが、2008年と比較すると、70歳以上の世帯主が13.0%と、10年で高齢者の割合が増えていることがわかります。

入居者の高齢化が進むと、社会的孤立や孤独死の可能性が高くなり、マンション管理会社にとっては非常にリスクが高いです。さらに管理組合の役員の成り手が減り、マンション自体の維持管理がきちんと行われないという問題も発生します。

またマンション自体の高齢化(老朽化)もマンション管理会社が抱える課題のひとつです。マンションの老朽化が進んでしまうと、配管・給水設備・壁面の劣化、不具合の発生、耐震での不安や、空室率の増加による廃墟化などが起き、住民にとっても住みにくい環境になってしまいます。マンション管理会社の業務にも支障をきたし、業務過多や労働環境の悪化という現象をもたらすのです。

慢性的な人手不足

現在のマンション管理会社は、慢性的な人手不足を抱えている現状です。一昔前までは、マンション管理会社の業務はシニア世代に人気の職種でした。しかし再雇用制度など高齢者の就労支援政策が進んだことで、マンション管理員や清掃員等の応募者が減少しています。

「一般社団法人マンション管理業協会」の調査によれば、マンション管理員・清掃員等の年齢構成比は65~70歳が48.1%と、約半数を占めている状況です。更に61~64歳が23.3%、70歳以上が11.2%と61歳以上が全体の8割を超え、シニア世代がマンション管理の現場を支えていることがわかります。

マンション管理会社の重要な働き手である「シニア世代」の雇用獲得は年々難しくなってきており、労働力不足から撤退・廃業を余儀なくされるマンション管理会社も多いです。マンション管理会社が収益性を高めるためには、人材の確保が必須事項となります。

マンション数の減少

現在の日本においては、マンション数は年々減少している状況です。2013年には全国で105,282戸ものマンション発売戸数がありましたが、2020年には59,907戸と大幅に下回った数を記録しています。

マンション管理会社は、マンション管理組合から管理を委託された後、契約解除にならない限り長期的に一定の収入が得られる「ストックビジネス型」の業態です。しかし契約対象ととなるマンション数が減少してしまうと、マンション管理会社にとっては多大な悪影響を与えることになります。

また現在のマンション管理業界は中小規模事業者の数が多い状況です。マンション数が減少しているにも関わらず、事業者数は減らないため、マンション管理会社同士の顧客の取り合いが発生しています。

マンション管理会社におけるM&Aの動向

マンション管理会社におけるM&Aの動向について解説していきます。これからマンション管理会社のM&Aを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

異業種からの新規参入が増加

不動産業界全体のM&Aが増加傾向にあるだけでなく、マンション管理会社においては異業種からの新規参入が増加傾向にあります。

マンション管理会社は、「ストックビジネス」という安定した収入を得やすい業種であるため、他業種からのM&Aによる参入が増えているのです。またマンション管理会社は他業種への展開もしやすい業種であることから、シナジー効果を期待した他業種からのM&Aが増加しています。

また事業承継の需要から売却・譲渡案件が増えていることも、他業種からの参入が活発化している理由のひとつです。他業界の大手企業が中小のマンション管理会社をM&Aによって買収するケースも増えています。

大手企業による中小規模事業者へのM&A

マンション管理業界は、非常に中小規模事業者が多い業界です。地域密着性の強いビジネスであるため、地元出身の中小規模マンション管理会社が多く存在します。

しかし少子高齢化・労働法改正・賃金値上りなどの影響を受け、中小規模のマンション管理会社が事業を存続していくのは簡単なことではありません。中小規模事業者の業績低迷の影響により、大手企業による中小規模事業者の買収が多発しています。

地域との関りが深い中小規模のマンション管理会社を、資金力と人材が豊富な大手企業が買収することで、経営基盤の強化と商圏エリアの拡大を果たすことが目的です。譲渡する中小規模事業者側も、事業存続や従業員の雇用維持を成すことができるため、双方にメリットを得ることができます。

不動産テックに関連したM&Aの増加

不動産テックは、マンション管理会社を含む不動産業界全体に大きな影響を与えています。マンション管理会社のM&Aにおいては、不動産テックに関連した案件が増加傾向です。

マンション管理会社関連企業でのIT技術を活用したサービスの展開は、増加傾向にある競合他社との差別化に繋がる可能性があります。不動産テックをマンション管理会社の運営に役立てれば、他社にはない付加価値を提供出来るでしょう。

またマンション管理会社の不動産テック導入によるIT化は、まだまだこれから伸び代のある事案です。今後は益々不動産テックに関連したマンション管理会社のM&Aが増加していくでしょう。

マンション管理会社のM&Aにおける成功事例

マンション管理会社のM&Aにおける成功事例を紹介していきます。

サンネクスタグループと全日総管理によるM&A

2022年4月に、サンネクスタグループが全日総管理の全株式を同社創業経営者に譲渡したM&Aの事例です。本取引における譲渡金額は、約5億9,159万円となっています。

譲り受け企業である「全日総管理(創業経営者)」は、東京都新宿区に拠点を置き、主にアパートやマンションのリフォームを手掛けている企業です。一方の「サンネクスタグループ」は、人事総務業務・不動産管理業務アウトソーシング・マンション管理・不動産賃貸管理・売買仲介などの事業を展開する企業グループの持株会社になります。

本件M&Aは、2017年に全日総管理を一旦子会社化したものの、グループ内で十分なシナジー効果の発揮には至りませんでした。そこで、同社創業経営者に全株式を譲渡し、得た資金を主力事業に活用することが本取引における主な狙いです。

サンネクスタグループ、子会社の全日総管理を譲渡

ハウスパートナーホールディングスによるサカエ不動産・アールシーのM&A

2020年6月に「ハウスパートナーホールディングス」が「サカエ不動産」「アールシー」の全株式を取得し完全子会社化したM&Aです。取得対価は非公開となっています。

譲り受け企業である「ハウスパートナーホールディングス」は、千葉・東京・埼玉で不動産管理・仲介事業を展開している企業です。一方の「サカエ不動産」は千葉県で不動産管理・仲介業を。アールシーは千葉県で不動産のリフォーム・修繕工事・クリーニングを展開している企業になります。

「ハウスパートナーホールディングス」は、千葉県にて不動産関連事業を展開する2社を買収することにより、千葉県内での商圏拡充・強化に成功。さらにアールシーの不動産サービス業のノウハウを活かし、既存顧客へのサービス品質向上を果たしています。

ハウスパートナーホールディングス、サカエ不動産買収し完全子会社化。千葉市エリアにおける経営基盤を強化

ハウスドゥによる小山建設グループ3社のM&A

2019年8月、「ハウスドゥ」は、「小山建設」の全株式・「小山不動産」株式の55%・「草加松原住建」の全株式を取得し、3社を完全子会社化しました。本M&Aによる取得対価は26億5,000万円です。

「ハウスドゥ」は、全国に1,000店舗の不動産仲介フランチャイズチェーンを展開、さらに不動産売買・リースバック・リフォーム事業を展開しています。譲渡企業である「小山建設」「小山不動産」「草加松建設」の3社は、埼玉県草加市を拠点とし、小山建設を中核とするグループにて、不動産仲介・管理業などを展開しています。

このM&Aは、後継者問題・競争率激化などを抱える不動産業界で、自社とより親和性の高い企業同士が合併し、基盤強化を果たすことが出来た事例です。ハウスドゥによる事業承継プログラムの一環としてM&Aが実行されています。
ハウスドゥ、小山建設グループの全株式取得、子会社化

西部ガスとエストラストによるM&A

2017年2月に、西部ガスがエストラストをTOB(株式公開買付)によって子会社化したM&Aの事例です。本件M&Aにおける取引金額は約25億円です。

譲り受け企業である「西部ガス」は、ガスの製造・販売・供給に加え、ガスに関連する建設工事・設置などを手掛ける企業です。一方の「エストラスト」は、九州・山口を地盤とするマンション販売・管理などの運営をする企業になります。

本件M&Aをきっかけとして、エストラストはこれまで運営してきたオール電化物件関連のビジネスをガス主体の物件販売に切り替えることになりました。これにより、西部ガスのガス事業が拡大するとともに、不動産関連事業への新規参入も果たしています。

株式会社エストラスト株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ

日本アセットマーケティングとアセッツ・パートナーズのM&A

2016年12月に日本アセットマーケティングがアセッツ・パートナーズの全株式を取得し、完全子会社化したM&Aの事例です。取得金額は100万円となっています。

譲り受け企業である「日本アセットマーケティング」は、東京都に本社を置き、不動産賃貸・管理業を展開する企業です。一方の「アセッツ・パートナーズ」は、アセットマーケティングと同じく不動産賃貸・管理業を運営していました。

本件M&Aは、買収側・売却側ともに不動産賃貸・管理業を営む企業同士のM&Aです。同業者同士が合併することにより、さらなる事業拡大を狙ったものと考えられます。双方が持つノウハウを活かしシナジー効果をもたらした成功事例です。

日本アセットマーケティング、不動産開発のアセッツ・パートナーズを子会社化

フォーサイドと日本賃貸住宅保証機構によるM&A

2017年6月、フォーサイドが日本賃貸住宅保証機構の所有する株式の内40%を買収したM&Aの事例です。株式譲渡のスキームによって実施され、取得金額は4億100万円となっています。

譲り受け企業である「フォーサイド」は、東京都中央区を所在地とし、IT分野において幅広い事業を手掛ける企業です。一方の「日本賃貸住宅保証機構」は、大阪府大阪市に本社を構える賃貸家賃保証関連企業になります。

本件M&Aは、フォーサイドがこれまでの投資用不動産に加え、IT分野のノウハウを活かすことで賃貸保証事業・管理事業への新規参入を図ることが狙いです。IT企業が収益の安定化を図る意図で家賃保証・賃貸管理業に新規参入した事例となります。

日本賃貸住宅保証機構株式会社

綿半ホールディングスとAICによるM&A

2022年4月に綿半ホールディングスが、AICの全株式を取得し、同社を完全子会社したM&Aの事例です。本取引における譲渡金額は、一般公開されていません。

譲り受け企業である「綿半ホールディングス」は、住宅資材の提供、戸建木造住宅の企画開発、資材・販促物の販売、技術・販売サポート等の加盟店運営などを手掛ける企業です。一方の「AIC」は、、事務所ビルやマンションなどの建物管理・不動産売買を手がける企業になります。

本件M&Aは、綿半ホールディングスがAICを買収することにより、不動産情報の集約と物件管理機能の強化を図ることが狙いです。プロパティーマネジメント業務や中古賃貸マンションのリノベーション工事による不動産価値向上に強みを持つAICのノウハウを取り入れることで、経営基盤の拡大を目指しています。

株式会社 AIC が綿半グループ入り

穴吹ハウジングサービスと建衛工業によるM&A

2020年11月に、穴吹ハウジングサービスが健衛工業の株式を株式譲渡のスキームにより取得し、同社を子会社化したM&Aの事例です。取得割合は91%となっています。

譲り受け企業である「穴吹ハウジングサービス」は、マンション管理サービス・不動産サービス・保険サービス・人材育成サービス・海外事業サービス・シェアリングサービスと事業を展開している企業です。

一方の「健衛工業」は、マンション・ビル総合管理、事務管理業務、管理員派遣業務、建物内外の清掃業務、駐車場管理業務、電気、機械保守管理業務、建物点検業務、各種水槽清掃業務、マンション、ビル賃貸業務などを運営している企業になります。

本件M&Aにより、穴吹ハウジングサービスは、更なるサービス提供力の向上・北海道エリアにおける事業拡大・グループ成長を成すことが狙いです。

建衛工業株式会社 の 株式取得(子会社化) 契約締結 に 関するお知らせ

東洋テックと新栄ビルサービスによるM&A

2020年4月に、東洋テックが新栄ビルサービスの所有する全株式を取得し、同社を完全子会社化したM&Aの事例です。本取引における取得金額は公表されていません。

譲り受け企業である「東洋テック」は、セキュリティサービス・ビル総合管理・コールセンター・防犯機器・省エネサービス販売、・防災サービスなど幅広い業務を展開する総合セキュリティ企業です。一方の「建物総合管理業、マンション・ビル」などを運営している企業になります。

本件M&Aによって、東洋テックは新栄ビルサービス社の経営を譲り受けることになり、マンション・ビル管理業務で活用していたノウハウやリソースを自社活動と結び付けることに成功しました。

連結子会社間の吸収合併および商号変更に関するお知らせ

三幸と都市総合サービスによるM&A

2019年6月に、三幸が都市総合サービスの全株式を取得し、同社を完全子会社化したM&Aの事例です。本取引における譲渡金額は、一般公開されていません。

譲り受け企業である「三幸」は、建物及び店舗の内外装工事と清掃業 · 建物設備機器・建材の販売と保守管理 · 建物設備機器の修理・修繕・施工 · 賃貸建物・不動産管理全般などを手掛ける企業です。一方の「都市総合サービス」は、設備管理業務、環境管理業務、警備・保安業務、清掃業務、特定信書事業、ビジネスサポート等などを手掛ける企業になります。

本件M&Aよりも以前に三幸は、都市総合サービスの株式を8.87%保有しており、既に両者事業に関しての関心を持っていたことが特徴です。今回のM&Aでは、単なる設備補修や保守管理などのメンテナンスにとどまらず、総合的なマネジメントによって、ビルの資産価値・付加価値を高める狙いがあると思われます。

都市総合サービス株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ

マンション管理会社にてM&Aを行うことのメリット

マンション管理会社がM&Aをするメリットを売却・買収側の双方から解説します。マンション管理会社のM&Aにおける売却・買収のメリットは、以下の通りです。

売却側のメリット 買収側のメリット
  • 資金調達・オーナーのEXIT
  • 借入における個人保証の解除
  • 事業の選択と集中
  • スケールメリットによる管理コスト削減
  • 安定した管理先の獲得
  • 事業拡大のチャンス
  • 新規事業への進出
  • 株式譲渡の場合、事業許可を引き継げる

それぞれ詳しく解説していきます。

マンション管理会社でM&Aの売却を行うことのメリット

マンション管理会社でM&Aの売却を行うことのメリットは、以下の通りです。

  • 資金調達・オーナーのEXIT
  • 借入における個人保証の解除
  • 事業の選択と集中
  • スケールメリットによる管理コスト削減
  • 安定した管理先の獲得

それぞれ詳しく解説していきます。

資金調達・オーナーのEXIT

M&Aによって売却された企業は、買収側の企業より金銭的収入を得ることができます。これは売却側のオーナーにとって大きなメリットとなる要素です。M&Aによって獲得した現金の使い道としては、代表的なものとして以下のものが挙げられます。

  • 残っている借入金の返済に充てる
  • オーナー自身の引退後の生活資金とする
  • 新規事業における資金源とする

一方で、M&Aをせずに廃業となれば、有形資産を処分する費用や解雇する従業員への補償など、多くのコストがかかります。オーナーにとっては廃業を選ぶよりM&Aを選ぶことの方が、遥かにメリットは大きいでしょう。

借入における個人保証の解除

借入による資金調達を行った場合には、当然ながら返済義務が生じ、これが出来ない場合には個人資産を失うことになります。マンション管理会社に関わらず、これは全ての経営者にとって大きな精神的負担となる事柄です。

特に中小規模のマンション管理会社の場合、経営資金の融資調達はオーナー経営者が個人保証したり、個人資産を担保に入れることがほとんどのはず。貸倒によるオーナー個人の損害は計り知れないものです。

M&Aで会社を売却することで、会社は廃業や倒産を免れるだけでなく、基本的に債権も買い手に引き継がれるため、個人保証や担保差し入れを解消することができます。オーナーにとっては肩の重い荷を下ろすことにも繋がるのです。

事業の選択と集中

景気悪化を辿る日本では、会社存続のために複数の事業を多角展開する企業も珍しくありません。しかし事業の多角化は一歩間違えれば、赤字を生み出し、廃業の原因とさえなり得ます。

M&Aのスキームの一つである「事業譲渡」を用いることで、不要となった事業やその関連資産だけを選別して売却することが可能です。実際に事業譲渡により、特定の事業のみを他者委に売却する企業は多くあります。

M&Aの事業譲渡によって事業を売却することで、事業の選択と集中が出来れば、経営状態を好転させられるかもしれません。得意分野に資金や人員を集中できるため、成功率も高まるはずです。

スケールメリットによる管理コスト削減

M&Aを行うことの売却側のメリットに、スケールメリットによる管理コストの削減があります。スケールメリットとは、事業規模を拡大して得られるメリットのことです。マンション管理会社のスケールメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 顧客増加による管理ノウハウの蓄積
  • 清掃用具・点検用具など必要な製品をまとめて買うことにより、単価を下げられる
  • 同エリア内の管理数が増えることで、巡回効率が上がる

上記のようなメリットは、買い手だけでなく売り手側も得ることができます。これまで発生していたコストを削減できるため、経営においても優位に働くことでしょう。

安定した管理先の獲得

現在のマンション管理業界は、事業者数が非常に多い一方で、顧客数(マンション戸数)は減少している状況です。つまりマンション管理会社同士の顧客の取り合いが発生しています。

M&Aにより集客力のある大手企業の傘下に入ることが出来れば、安定して管理先(顧客)を得ることが出来るでしょう。安定して顧客を獲得・維持できるようになれば、経営面でも安定した実績を挙げることができます。

また買い手の大手企業側が管理しきれないマンションを譲り受けできる可能性があるため、M&Aの売却後に業績が伸びるケースも珍しくありません。新規商圏エリアを獲得できるチャンスもあるため、顧客獲得に苦労するマンション管理会社にとってM&Aは非常に有効な戦略となるでしょう。

マンション管理会社でM&Aの買収を行うことのメリット

マンション管理会社でM&Aの買収を行うことのメリットは、以下の通りです。

  • 事業拡大のチャンス
  • 新規事業への進出
  • 株式譲渡の場合、事業許可を引き継げる

それぞれ詳しく解説していきます。

事業拡大のチャンス

M&Aにおいて買収側が得られる大きなメリットは、事業拡大のチャンスを得られることでしょう。M&Aによって買収側の企業は規模やシェアの拡大を狙うことができます。

マンション管理会社のM&Aにおいては、売手となる企業が持つ設備や建物のような有形資産に加え、顧客・取引先情報などの無形資産を手に入れることも可能です。特にマンション管理会社においては、「取引先」「顧客情報」などの無形資産は実績に直結する要素であるため、M&Aによる早期事業拡大も視野に入れることができます。

またマンション管理会社においては、大手企業の市場シェア率が高いですが、M&Aを行うことで自社の市場シェアを拡大させることが可能です。中小同士のM&Aを行うことで、大手企業に対抗する勢力を付けることにも繋がります。

新規事業への進出

M&Aを行うことによって、買収側企業は新規事業への参入を容易に行うことが可能です。一から新規事業として立ち上げるより、はるかにマンション管理業界への早期参入が可能となります。

景気の悪化により単一分野での事業展開は非常に危険とされている現代において、M&Aによる新規事業への参入は非常にメリットが大きいとされている戦略です。リスク分散の観点からM&Aをする大手企業の数は、ここ数年で一気に増加しています。

また売却先の企業が持つノウハウや市場シェアをそのまま引き継ぐことができるため、総体的に見れば、新規事業への投資額を削減することにも繋がるでしょう。新規事業参入におけるコスト削減でも大きく貢献する要素となります。

顧客獲得が用意になる

マンション管理会社は中小企業を含み事業者数が非常に多く、商圏エリアに競合が密集する傾向にあるため、新規参入のハードルが非常に高い業界です。M&Aによってマンション管理会社の買収をすれば、一から顧客を獲得する労力がなく、一定の成果・実績を最初から狙うことができます。

特に日本は大都市密集型の人口構造であるため、マンション管理会社として高い実績を上げるためには、必然的に都市部へ進出することが必須です。しかし、競合が多い都市部で新参の新規飛び入りのマンション管理会社が成功を収めるのは容易ではありません。

M&Aの買収による事業譲渡を行えば、譲渡企業の商圏をそのまま獲得することが可能です。一から商圏顧客の獲得競争に混ざる必要がないため、顧客獲得に関連する費用も抑えることが出来るでしょう。

マンション管理会社のM&Aにおける注意点

マンション管理会社のM&Aにおける注意点に関して解説します。マンション管理会社のM&Aにおける注意点は以下の通りです。

  • M&Aの専門知識を持たない状態での引継ぎ
  • 業許可や人材の引継ぎ
  • 既存従業員による離職対策

それぞれ詳しく解説していきます。

M&Aの専門知識を持たない状態での引継ぎ

M&Aでは、買い手と売り手の情報格差(買い手のM&Aに関する知識・経験が圧倒的に豊富)であるため、M&Aの専門知識を持たない状態での売買は非常に危険です。

買い手の知識・経験が圧倒的に売り手を上回る場合には、買い手有利の条件(買収金額が相場よりも圧倒的に小さくなってしまう)という現象が起こりかねません。最悪の場合には、不利な条件でM&Aをすることによって、莫大な損害を被るケースもあります。

そこで、もしM&Aの経験が不足しているのであれば、M&Aアドバイザーを導入するのがおすすめ。M&Aで自社が損害を被ることを避けるのはもちろん、より有利な条件でM&Aを成功させることが出来るでしょう。

業許可や資格所有人材の引継ぎ

マンション管理会社のM&Aを実施する際には、業許可や資格所有人材の引継ぎに注意しましょう。マンション管理会社にとって必要な業許可や資格所有人材を事業承継時に有していなければ、承継後すぐに事業をスタートすることができません。

マンション管理会社にとって最も留意すべき許可と資格は、「マンション管理業許可(国土交通省管轄)」と「管理業務主任者」です。最低でもこの2つを有していなければマンション管理業を営むことが出来ないので注意しましょう。

また許可を取得している同業他社と事業譲渡を実施すれば、マンション管理会社の売却がスムーズに進みます。なお、買い手が許可を持っていれば新しく許可を申請する必要はありませんが、法人の名称など変更にかかわる届出は必要です。

既存従業員による離職対策

買収先の既存従業員による離職対策は、M&Aを成功させるために必要なポイントのひとつです。既存授業員の離職を防ぎ、優秀な人材を雇用し続けることが重要になります。

経営者視点から見ればM&Aは立派な経営戦略であり、大きなシナジー効果を生むものです。しかし従業員にとっては、今後の働き方や会社との雇用関係に大きな変化をもたらす為、M&Aによって雇用条件や働き方が悪化すると離職を招きます

M&Aによる離職を防ぐためには、従業員の働き方や雇用関係の変化に対し、敏感に配慮することが重要です。既存従業員が不安となる要素はあらかじめ取り除いておくことが、M&Aによる離職を防ぐ手段として有効になります。

マンション管理会社のM&Aを成功させるためのポイント

マンション管理会社のM&Aを成功させるためのポイントについて解説します。マンション管理会社のM&Aを成功させるためのポイントは、以下の通りです。

  • M&A戦略の立案
  • PMI(統合後プロセス)の確立
  • 相場価格への理解

それぞれ詳しく解説していきます。

M&A戦略の立案

M&A戦略とは、M&Aによってどのような効果を得るのかを検討するための準備や計画を指すものです。M&A戦略の如何によって、M&A後の事業計画もより具体化されます。

M&A戦略では、自社の分析(SWOT分析)や市場調査・業界トレンドなど様々な要素を調査することが必須です。明確な戦略を立てたうえで、買収(売却)先選定や交渉を行なっていくことになります。

M&A戦略において重要視すべきポイントは、以下の通りです。

  • M&Aにより何を達成したいか(売却・売却後まで視野に入れたもの)
  • 自社は売れるのか。売れるとすればどの部分か(事業の一部または全部)
  • いつ・誰に・何を・いくらで・どのように売却(買収)するか
  • 買収(売却)において障壁となる要素はあるか
  • M&Aに必要な予算はどのくらいか(買収側のみ)

上記のポイントを押さえておくだけで、M&Aにおける戦略はより具体的なものになるはずです。反対にM&A戦略が場当たり的だと、交渉において不利な条件を飲まされるなどの弊害が発生します。

また自社にM&Aにおいて詳しい人物が所属していないのであれば、M&A委託業者に戦略の立案・実行を依頼することを強く推奨します。M&A専門業者に委託することで、よりスムーズにM&Aを成功まで導いてくれるでしょう。

当社のM&A仲介サービス「M&A HACK」では上記の戦略実行・買い手紹介を完全成功報酬でリスクなしの報酬形態で一気通貫対応しています。初回の相談は無料ですのでお気軽に下記よりご相談ください。

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PMI(統合後プロセス)の確立

M&Aにおいては成約がゴールではなく、売り手側と買い手側の両者が思い描いた成長を実現させることが本当のゴールです。そこでM&AにおいてはPMI(Post Merger Integration)の考え方が重要になります。

PMIとは、いわばM&A成約後の「統合後プロセス」を指す単語です。PMIにおける重要な要素には、以下のようなものがあります。

  • 新経営体制の構築
  • 経営ビジョン実現のための計画策定
  • 両社協業のための体制構築・業務オペレーション

上記の点に留意しながら、PMIを立案します。PMIを綿密に行うことで、売り手・買い手の両者に発生するリスクを最小限に抑え、成果を最大化させることが出来るでしょう。

またPMIは成約後に立案するものではなく、M&A戦略の立案時から実行すべきです。M&Aの成約には1年以上の期間が掛かることがほとんどなので、PMIも長期的に行うことになります。

相場価格への理解

M&Aを実行する際には、売り手側・買い手側ともに相場価格をよく理解しておくことが必要です。M&Aの企業売買における相場価格は、該当の会社の価値によって算出され、事業売却・企業買収の金額目安とされます。

マンション管理会社のM&Aでは、株式譲渡もしくは事業譲渡が使われることが多いです。株式譲渡と事業譲渡の大まかな相場は以下のように計算されます。

  • 株式譲渡:時価純資産額+営業利益×2年~5年分
  • 事業譲渡:時価事業純資産額+事業利益×2年~5年分

当然ながら事業利益が多いほどに相場価格も高騰します。実際のM&A売却における相場計算はM&A委託企業に依頼することになりますが、もし可能であれば依頼前に自社の相場を計算してみましょう。

また、売り手側であれば算出価格よりも安く予算を立て、買い手側であれば相場よりも高く予算を立てるのがポイントです。予算の算出においては、相場よりも多少のズレが発生することをあらかじめ考慮しておきましょう。

マンション管理会社におけるM&Aのまとめ

今回はマンション管理会社におけるM&Aについて、マンション管理会社の現状や特徴、市場動向やM&A事例を踏まえて解説しました。

マンション管理会社は事業者の数が非常に多いこともあり、M&Aが盛んに実行されている業界です。M&Aによる経営統合によって事業拡大に成功しているマンション管理会社も数多く存在します。

しかしM&Aは企業の成長戦略として非常に有効な手段である一方、万全を期して臨む必要のある経営戦略です。当社のM&A仲介サービス「M&A HACK」では上記の戦略実行・買い手紹介を完全成功報酬でリスクなしの報酬形態で一気通貫対応しています。初回の相談は無料ですのでお気軽に下記よりご相談ください。

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