導入文
株式会社ソルクシーズが株式会社アリアドネ・インターナショナル・コンサルティング（AIC）との資本業務提携を発表しました。この提携によって、ソルクシーズはAICの株式の過半数を取得し、連結子会社化を進めます。この動きは、FinTechビジネスのさらなる拡大を目指すソルクシーズの戦略的な一環として注目されています。日本市場におけるキャッシュレス化の進展と相まって、クレジット分野におけるコンサルティングサービスの需要が高まっていることが背景にあります。この記事では、この提携の詳細と、その背後にある業界の動向について詳しく解説します。
ソルクシーズのFinTechへの取り組み
ソルクシーズは、独立系のシステムインテグレーターとして、主力事業であるSI（システムインテグレーション）および受託開発事業を強化するために、FinTech分野への進出を進めています。特に、キャッシュレス化が進む現代社会において、クレジットカード関連のサービスは重要性を増しています。ソルクシーズは、AICとの提携を通じて、クレジットビジネスにおけるコンサルティングサービスを強化し、開発リソースを充実させることで、クライアントに対する付加価値を提供しようとしています。
AICの役割と市場でのポジション
設立が2020年2月と比較的新しいAICは、キャッシュレス社会の進展を背景に、クレジット向けコンサルティングサービスを提供しています。彼らの専門領域は、カード分野でのコンサルティングであり、特にクレジットシステムの導入や運用に関して深い知識と経験を持っています。AICの知見は、ソルクシーズの現行ビジネスとシナジーを生み出し、両社が共同で新たなソリューションを市場に提供することが可能となります。
M&Aの背景にある業界トレンド
近年、日本におけるキャッシュレス化の進展は、金融業界のみならず、IT業界においても大きな変革をもたらしています。政府が進めるキャッシュレス政策や、消費者の利便性への要求に応える形で、クレジットカードやモバイル決済の需要が急増しています。こうした背景から、システムインテグレーター各社は、FinTech分野での事業拡大を目指す動きを加速させています。特に、クレジットカード業界においては、セキュリティ対策やデジタルトランスフォーメーション（DX）が重要な課題となっており、コンサルティングサービスの需要が高まっています。
提携による今後の展望
今回のM&Aにより、ソルクシーズはAICの持つ専門的な知識と経験を活かし、クレジットビジネスのさらなる発展を目指しています。具体的には、以下のような展開が期待されています。
- クレジットカードシステムの高度化と運用効率の向上
- キャッシュレス決済の普及を促進する新サービスの開発
- クライアント企業向けの包括的なコンサルティングサービスの提供
これにより、ソルクシーズは、競争が激化するFinTech市場での優位性を確立し、業界におけるプレゼンスを高めることが期待されます。
今後のスケジュールと実施計画
ソルクシーズとAICの資本業務提携に関する払込期日は2020年3月31日に設定されています。これにより、2020年度内には提携の実施が完了し、新体制での事業展開が開始される予定です。この提携により、ソルクシーズはAICの株式を76.9%所有することになり、両社の協力体制が強化されます。将来的には、さらなる市場拡大と技術革新を目指し、両社が一体となって新たなビジネスモデルを構築することが期待されています。
