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東京精密、充放電試験装置事業の強化を図る
株式会社東京精密は、連結子会社である株式会社アクレーテク・パワトロシステム(APS)から、充放電試験装置の開発・製造・販売事業を譲り受ける契約を締結しました。これにより、東京精密は二次電池の性能や信頼性を評価する事業を強化し、より広範な市場への対応を目指します。APSは、二次電池用充放電試験装置の開発・製造・販売・保守サービスを行っており、業界内ではその技術力が高く評価されています。
二次電池市場の成長と東京精密の戦略的展開
二次電池市場は、電動車両や再生可能エネルギーの蓄電システムの普及により、急速に拡大しています。市場調査会社のデータによれば、2025年までに二次電池市場は年平均成長率20%で成長すると予測されています。この拡大する市場に対応するため、東京精密は充放電試験装置の開発を強化し、顧客に高品質な製品とサービスを提供することで市場シェアを拡大する狙いです。
東京精密とTSEの連携によるシナジー効果
東京精密の連結子会社である株式会社東精エンジニアリング(TSE)は、APSのサービス事業を譲り受ける契約を締結しました。TSEは、自動計測機器や精密測定機器の開発を手掛けており、今回の契約により、これらの技術をAPSの試験装置に組み込むことで、製品の性能向上を図ります。これにより、充放電試験装置の精度や信頼性がさらに向上し、顧客満足度の向上が期待されます。
持続可能な社会の実現に向けた取り組み
東京精密は、今回の事業譲受を通じて、顧客が安心して製品・サービスを利用できる環境を提供することを目指しています。また、グループ内の製品開発力やサービス品質を活用し、二次電池の研究開発支援や普及加速支援を行い、持続可能な社会の実現に貢献します。これにより、同社は中長期的な成長を見据えた事業拡大を計画しています。
業務用・産業用機械製造業界のM&A動向
業務用・産業用機械製造業界では、技術革新と市場の変化に対応するため、M&Aや事業承継が活発化しています。特に、電動車両や再生可能エネルギー関連の技術を持つ企業の買収が増えており、東京精密のように二次電池関連事業の強化を図る動きが見られます。これにより、業界全体の競争力が向上し、新たな市場機会が生まれることが期待されています。
東京精密の戦略的な事業譲受は、同社の技術力と市場での競争力を高める大きな一歩となります。今後も、持続可能な社会の実現に向けて、二次電池市場でのプレゼンスを強化し続けることでしょう。