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東洋エンジニアリング、ブラジル関連会社を完全子会社化へ

東洋エンジニアリング、ブラジル事業の連結子会社化を推進

東洋エンジニアリングの戦略的再編:ブラジル市場での展開

東洋エンジニアリング株式会社は、2024年4月25日に取締役会を開催し、ブラジルにおける関連会社TSParticipações e Investimentos S.A.(以下、TSPI)の株式を追加取得することを決定しました。この決定は、貸付債権の株式化(デッド・エクイティ・スワップ、以下「DES」)を活用し、TSPIを連結子会社化する狙いを持っています。さらに、TSPIの子会社であるTSE S.A.(以下、TSE)とEstaleiros do Brasil Ltda.(以下、EBR)も連結子会社化される予定です。この一連の動きは、ブラジル市場での競争力を強化し、東洋エンジニアリング全体の業績を安定化させるための重要なステップと位置付けられています。

背景にあるブラジル市場の特性と東洋エンジニアリングの役割

ブラジルは多様な資源を有し、特に石油・ガス産業においては世界的にも重要な市場です。東洋エンジニアリングは、こうした市場での競争力を高めるために、TSPIをはじめとする関連会社との連携を強化してきました。TSPIは、産業設備における企画、設計、機器調達、建設、運転指導を行い、特に洋上石油・ガス設備向けのモジュール設計や組立に強みを持っています。これに対して、TSEは陸上設備のEPC(設計/調達/建設)を担当し、EBRは海洋設備のEPCI(設計/調達/建設/据付)を手掛けています。

デッド・エクイティ・スワップ(DES)の意義とその影響

デッド・エクイティ・スワップ(DES)は、貸付債権を株式に転換する手法で、企業の財務基盤を強化するために用いられます。今回のDESにより、東洋エンジニアリングはTSPIの議決権を大幅に増やし、実質的な支配権を確立することで、財務状況の改善とガバナンスの強化を狙っています。ブラジル事業の中核を担う企業群を連結子会社化することで、資本の充実とリスク管理の強化を図り、持続可能な成長を実現することが期待されています。

東洋エンジニアリングの中期経営計画と期待される成果

東洋エンジニアリングは、今回の再編を通じて中期経営計画の実現を目指しています。同社は、プロジェクトの実行支援、リスク管理、ガバナンスの強化を積極的に推進することで、収益力の向上と財務基盤の強化を狙っています。特にEBRのプロジェクトに関しては、収支悪化やキャッシュフローの問題が指摘されており、これらの課題を解決することが同社の重要な使命となっています。

市場背景と今後のM&A動向

世界的にM&Aの動きが活発化している中、設備工事や職別工事業界でも事業承継や再編が進んでいます。特に新興市場では、現地企業との連携や買収が重要な戦略となっており、東洋エンジニアリングのようなグローバル企業にとっては、現地のパートナーシップの強化が競争力の鍵となります。今後も同業他社の動向や市場の変化を注視しつつ、戦略的なM&Aを進めていくことが求められます。

東洋エンジニアリングの株式取得計画とスケジュール

今回の株式取得計画では、東洋エンジニアリングは普通株式26,840,407株を保有しており、議決権所有割合は50%でした。しかし、第三者割当増資による330,000,000株の取得を予定しており、これにより議決権所有割合は93%に引き上げられる見込みです。取得価額は330百万ブラジルレアル(約100億円)とされており、為替相場により若干の変動が見込まれています。株式追加取得は、2024年4月29日と6月中に2回に分けて行われる予定です。

まとめ

東洋エンジニアリングのブラジル事業における連結子会社化は、グローバル市場での競争力を強化するための重要な戦略です。デッド・エクイティ・スワップを活用したこの再編は、財務基盤の強化とガバナンスの改善を図り、持続可能な成長を実現するための一歩となります。今後も業界動向を注視しつつ、戦略的なパートナーシップの強化を目指していくことが期待されます。

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