デジタル化を加速する新会社設立の背景
株式会社三井住友フィナンシャルグループの傘下である株式会社プラリタウン（東京都中央区）は、フリー株式会社（東京都品川区）と共同で新会社「株式会社インクループ」を設立しました。この新たな企業は、2023年9月下旬を目途に業務を開始する予定です。プラリタウンは情報配信や経営管理に関するサービスを提供し、一方フリーはバックオフィス業務の効率化を専門としています。両社が連携することで、特に中堅中小企業を対象にしたデジタル化支援を強化しようとしています。
デジタル化が企業の競争力向上に不可欠な要素となっている中、多くの企業は専門人材の不足やデジタル変革（DX）に関する知識の欠如に悩んでいます。このような背景から、プラリタウンはデジタルサービスの提供だけでなく、顧客の業務プロセスの見直しやサービスの導入・活用を支援する必要性を感じ、今回の新会社設立に至りました。
インクループの設立目的と役割
インクループの設立は、デジタル化を推進するための一大プロジェクトです。この新会社は、SaaS（ソフトウェア・アズ・ア・サービス）の導入支援と定着、業務プロセスの改善（BPR）、および事務業務の外部委託（BPO）を中心に事業展開を行います。このようなサービスを提供することで、企業のバックオフィスの効率化を図り、業務の生産性向上とコスト削減を実現します。
中堅中小企業は特にデジタル化のメリットを享受しにくい傾向にありますが、インクループはその障壁を取り除く役割を担います。フリーの持つバックオフィス効率化のノウハウと、プラリタウンのデジタルサービス提供の実績を融合させ、顧客にとって価値のあるソリューションを提供します。
デジタル化支援の重要性と市場動向
デジタル化は今や企業経営の根幹を支える要素となっており、特に新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響でその重要性が再認識されています。リモートワークの普及やオンラインサービスの拡充により、企業はデジタル技術を活用した業務プロセスの見直しを迫られています。
市場調査によれば、2023年のデジタルトランスフォーメーション市場は前年比で20%を超える成長を見せており、その中でも中小企業向けのデジタル支援サービスは急速に需要が高まっています。このような市場動向に対応するため、インクループの提供するサービスはますます重要性を増しています。
フリーとプラリタウンの強みを活かした協業
フリーとプラリタウンが協業することで、両社の強みを最大限に活かしたサービス提供が可能になります。フリーは、クラウド型会計ソフトや人事労務ソフトを提供し、バックオフィス業務の効率化に長けています。一方、プラリタウンは情報配信や経営管理のサービスを提供し、顧客の経営課題を解決するノウハウを持っています。
このように、両社の専門性を活かしたサービスは、顧客が抱えるデジタル化の課題を包括的にカバーします。特に、中小企業はデジタル化による業務効率化とコスト削減を求めており、インクループの提供するサービスはそのニーズに応えるものとなるでしょう。
インクループの展望と期待される効果
インクループは、デジタル化支援の分野で新たなスタンダードを築くことを目指しています。特に、顧客の業務プロセス全体を見直し、最適化することで、デジタル化の効果を最大化します。これにより、顧客企業は競争力を高め、市場での地位を強固なものにすることが期待されます。
今後、インクループは業務の効率化に留まらず、新たなビジネスモデルの創出や新市場への参入をサポートする役割を担う可能性があります。これにより、デジタル化がもたらす経済効果は、企業のみならず社会全体に波及することが期待されます。
