「ソフトウェア受託開発のM&Aにおける動向は?」
「ソフトウェア受託開発のM&Aについて知りたい」
この記事をご覧の方は、上記のような疑問をお持ちの人が多いのではないでしょうか。
実際に現状「ソフトウェア受託開発業 M&A」等と検索しても、信憑性に欠ける記事や専門家が執筆した解読が難解な記事しかなく、素人が目にしても理解できない記事が多いです。
そこで、今回はM&Aの専門企業である「M&A HACK」が、ソフトウェア受託開発業のM&Aについて分かりやすく簡潔に解説します。
ソフトウェア受託開発におけるM&Aの売却相場や成功ポイントについても詳しく解説するので、ソフトウェア受託開発のM&Aに興味のある人は、ぜひ参考にしてください。
目次
ソフトウェア受託開発業とは
ソフトウェア受託開発とは、クライアントからの要望をヒアリングし、ソフトウェアシステムを作り上げる開発行為のことです。あくまで「受託開発」であるため、クライアントからの要望通りのソフトウェアを作り上げることが役目になります。
よくソフトウェア受託開発は、オーダーメイドスーツに例えられることが多いです。オーダーメイドスーツは、お客様の体型・身長・好みや趣向に合わせて、世界にただ一着のスーツを作り上げます。ソフトウェア受託開発も、他社クライアント企業の要望に合わせてソフトウェアパッケージを作り上げるため、オーダーメイドスーツと概念は同一です。
またソフトウェア受託開発と一言に表しても、業務フローには様々なものがあります。「クライアント企業に常駐し、一から要望をヒアリングし開発する」「既存のソフトウェアを改良する」などです。
現在のソフトウェア受託開発業における主なスタンスは、「クライアント企業にソフトウェア完成までクリエイティブスタッフが常駐する」という方法になります。最近では「ユーザーとの打ち合わせ時だけ訪問する」「定例MTGを開催し、報告・ヒアリングする」という方法も増えてきましたが、まだまだ少数派です。
ソフトウェア受託開発業の運営に必要なもの
ソフトウェア受託開発業の運営に必要な業許可・資格・スキルを解説します。
必要な業許可
ソフトウェア受託開発業において取得しなくてはならない業許可はありません。食品製造業者なら「食品製造業許可」、医薬品製造業者なら「医薬品製造業許可」が必要ですが、ソフトウェア受託開発業においては、行政からの認可がなくとも事業を運営すること自体は可能です。
ただしソフトウェア受託開発業は、クライアントの元に自社のエンジニアを常駐させることがほとんどであるため、労働基準に対しよく配慮することが重要になります。自社のエンジニアが顧客の指揮命令下で働く場合は労働者派遣となり、その場合は一般労働者派遣事業の許可が必要となります。しかし認定要件が厳しいため、起業時から一般労働者派遣事業を目指すのはあまり現実的ではありません。
またシステムエンジニアリングサービス(SES)という、一般労働者派遣事業許可が無くても、技術者が顧客の現場で業務に就く契約形態もあります。しかし、SESには自社からの指揮命令が必要となります。それをせずに顧客の指揮命令下で技術者が働く場合、偽装請負となるので注意が必要です。
推奨される資格
ソフトウェア受託開発業者にとって不可欠となるのが「エンジニア」の存在です。ソフトウェア開発が可能な人材がいなければ、ソフトウェア受託開発業自体を運営することが出来ません。
ソフトウェア開発を担当するエンジニアは、資格試験を通して技能を習得する場合も多いです。ソフトウェア開発を担当するエンジニアに推奨される資格には、以下のようなものがあります。
資格 | 資格概要 | 取得難易度 |
基本情報技術者検定 | ITエンジニアとして必要な知識とスキルを身に付けるための国家試験 | 中 |
システムアーキテクト試験 | 基本情報技術者試験の上位互換となる国家試験。上流工程を担当するエンジニアに推奨される。 | 高 |
C言語プログラミング能力認定試験 | C言語プログラミング能力を獲得するための民間資格。C言語の基本的な概念やプログラミング能力が身に付く。 | 低 |
Javaプログラミング能力認定試験 | Javaのプログラミングスキルを獲得するための民間資格。1級~3級の段階別試験となっている。 | 低 |
プロジェクトマネージャー試験 | IPA(情報処理推進機構)が実施している国家試験。テクノロジー分野やプロジェクトマネージメント分野、ストラテジー分野などの知識が身に付く。 | 高 |
ソフトウェア開発に関連する資格には、「国家資格」と「民間資格」の両方が存在します。上記の他にも様々な関連資格が存在し、それぞれの資格で取得できる知識・スキルが細かく異なるのも特徴です。
求められるスキル
自社人材の持つスキルはソフトウェア受託開発企業にとって、命綱となる事項です。自社人材のスキルそのものが業績に直接影響を与えます。ソフトウェア開発企業に所属する人材に求められるスキルは、以下の通りです。
- 差別化能力
他社エンジニアと差別化できる技術力を持ち、強みを生かせるプロジェクトに参画する能力。 - 見積算出能力
ソフトウェア開発は労働集約産業であるため、計画通りの人材投入が利益に直結する。より精度の高い見積を算出する能力が不可欠。 - マネジメント能力
プロジェクトリーダーには高いマネジメント能力が求められる。業務進捗状況の確認・メンバーのモチベーション維持・リーダーシップなど。 - 営業力
技術力はもちろんのこと、高い営業力が必要。新規案件の獲得はもちろん。プロジェクト完了後のリピート発注にも高い営業力が求められる。
上記の通り、ソフトウェア受託開発においては、エンジニアリングスキル以外の能力も必要となります。そのため、エンジニアとその他役割を担当する人材を別に雇用するソフトウェア受託開発企業も多いです。
ソフトウェア受託開発業の課題と特徴
ソフトウェア受託開発業が抱える課題と、業界の持つ特徴について解説します。ソフトウェア受託開発業の課題と特徴は、以下の通りです。
- 多重下請け構造による問題
- お金の問題
- ソフトウェア開発の種類
それぞれ詳しく解説していきます。
多重下請け構造
ソフトウェア受託開発は、歴とした「下請け業」であり、下請け業者には多重下受け構造という問題が古くから存在します。多重下請け問題とは、下記のような構造を指します。
- クライアントと直接関わる一次下請け(直受け・元請け)
- 一時請けが、二次受けに委託
- 二次受けがさらに三次請けに委託
ソフトウェア開発プログラムが大規模になるほど、多重下請け構造が発生しやすくなります。場合によっては、四次請け・五次請けに発展するケースも珍しくありません。
多重下請け構造の最大のデメリットは、トラブルが発生した際に責任の所在が曖昧になりやすいことです。責任の所在が曖昧になってしまうと、トラブルへの対応・解決に多くの時間を要してしまうため、プロジェクト完遂までの期間も必然的に長くなってしまうのです。
また多重下請け構造は、一次請け企業が大手事業者である場合に発生しやすい現象です。大手企業には必然的に受注が集まることに加え、ソフトウェア受託開発事業を低料金で手掛ける中小企業が多くあるため、多重下請け構造が完成してしまいます。
報酬取り分の問題
多重下請け構造に起因する問題として、受注報酬に関する問題があります。例えば、一時請けが100万円で受注すると、二次請け業者が80万円・三次請けが60万円で受注するのが一般的です。
しかし一次請け・二次受けが業務を三次請け企業に丸投げした場合には、一次請け・二次受け企業は何の労力も欠けずに報酬を受け取ることになるのです。もちろん一次請け・二次請け企業に発生した40万円分の開発費用をクライアント企業側は損をすることになります。
この現象を回避するためには、クライアント企業が三次請け企業に直接発注することが方法です。しかし実際には、三次請け企業に直接受注できる体力がない場合が多く、三次請け企業が受注を得るためには、一次請け・二次請けの関与が必要なのです。
この問題はソフトウェア受託開発業に関わらず、多くの受託開発(製造)業で発生しています。行政側も「下請け法」の整備などで対応しているものの、目立った解決策を打ち出せていないのが現状です。
ソフトウェア開発の種類
ソフトウェア受託開発と一言に表しても、その種類には様々なものがあります。ソフトウェア開発に分類される種類として代表的なものは、以下の通りです。
- Webシステムソフトウェア
Webブラウザ上で動くソフトウェアのこと。Googleがメールサービスとしてリリースする「Gmail」やデータ共有システムである「Dropbox」などが該当する。開発には通信技術の開発に特化したエンジニアが必要。 - アプリケーションソフトウェア
特定の目的に応じてプログラムを作成したソフトウェア。表計算・画像編集・メール・プレゼンテーションソフトなど、ユーザーの作業効率化を目的とするものが多い。複数の機能を組み合わせることも多く、開発期間や費用がプログラムによって変動しやすい。 - 組み込みシステム
スマートフォン・家電・ロボット・機械に組み込まれたコンピューターシステムを指す。特定の機能に特化したプログラムであることが多い。機器の制御など複雑なプログラム構造となることが多いため、ハードウェア開発に特化したエンジニアが必要となる。
ソフトウェア受託開発企業の中には、大手企業のように複数のソフトウェア受託開発を可能としている企業もある一歩で、特定のソフトウェア受託開発に特化した中小企業も存在します。近年では、特定分野のソフトウェア受託開発に特化した中小企業が大きく注目を集めているのが特徴です。
ソフトウェア受託開発業の市場動向
ソフトウェア受託開発業における市場動向について解説します。現在、ソフトウェア受託開発業における市場動向には、下記のような特徴があります。
- 市場は拡大傾向にある
- 新規参入の競合他社が急増している
- 慢性的な人手不足
- 後継者不足
- コロナ禍による影響
それぞれ詳しく解説していきます。
市場は拡大傾向にある
受託開発を含む「ソフトウェア開発業」の市場においては、市場は拡大傾向にあります。日本にある多くの業界が業績不振に喘ぐ中、市場が右肩上がりにある代表的な業界のひとつです。
経済産業省が行う「特定産業実態調査」によると、2018年度の売上高は、約14兆円で巨大な市場規模です。2007年から2009年にかけて市場規模が拡大しましたが、リーマンショックの影響を受けてその後2015年までは市場規模の縮小が続きました。しかし、2017年以降は市場規模の拡大が続いています。
ソフトウェア受託開発業の市場が拡大傾向にある理由のひとつは、他業界におけるIT技術の導入が最大の要因のひとつです。「各種製造業におけるDX化」「不動産業における不動産テックの拡大」など、今までITとは距離の離れた業界のIT化が進んでいることが要因のひとつと考えられます。
事業者数は停滞傾向
ソフトウェア受託開発業においては、売上自体は右肩上がりにある一方で、新規参入の事業者数は停滞傾向にあるのが特徴です。ソフトウェア業に従事する事業者の増加は飽和状態にあります。
経済産業省の「特定サービス産業実態調査」によると、ソフトウェア開発業(受託・自社開発を含む)の事業者数は2014年に22,331事業所だったものが、2017年に22,612事業所とほぼ横ばいです。
ただし近年ではコロナ禍による影響で、各業界のIT化が一層進んでいることから、ソフトウェア開発業における需要は一層加速していくことが予測されます。M&Aをきっかけとした大手・中堅企業の新規参入はもちろん、クラウドファンディングの活用による新規ベンチャー企業のソフトウェア開発業参入も十分予測することが出来るでしょう。
慢性的な人手不足
経済産業省が公表した「IT人材需給に関する調査」によれば、2018年を基準として2030年までソフトウェア受託開発業を含むIT人材の不足は年々増加するとされています。2030年には最大約79万人のIT人材が不足するという結果です。
IT業界が慢性的な人手不足にある原因には、以下の3つが挙げられます。
- IT需要の拡大
IT技術の発展に伴いIT関連市場は益々拡大していくことが予想される。既にITシステムを導入している業界であっても、更なるシステム改善のためのプログラミングが求められるため、それに比例して人材が必要。 - 労働人口の減少
少子高齢化により日本の労働人口は減少傾向にある。厚生労働省が公表した「平成27年厚生労働白書」では、経済成長が実現し、女性や高齢者などの労働参加が適切に進んだ場合であっても、2030年には2012年に比べて就業者数が減少すると予測されている。 - IT技術の発展による需要構造の変化
IT分野は他業界と比べて進化のスピードが速い。次々と新技術が生まれるため、先端技術を扱うIT人材はどうしても減少傾向にある。先端IT技術を後進に指導するための体制が整っていないことも問題視されている。
上記の通り、IT分野は他業界と比べても慢性的な人手不足に悩んでいる業界です。慢性的な人手不足解消には、業界全体としての大きな変革が求められています。
後継者不足
特に中小規模のソフトウェア受託開発企業で多発しているのが、後継者不足という問題です。実際に後継者不在による事業継続が難しく、別IT関連企業にM&Aを依頼するケースも増えてきています。
経営者の周りに後継者候補がいない場合でも、M&Aによる事業承継であれば買い手企業が後継者(新たな経営者)となるため、自社の存続が可能だからです。M&Aをすることで廃業を免れることが出来るため、既存従業員の雇用継続をすることもできます。
また後継者不在によるM&Aにて事業規模が拡大したソフトウェア受託開発企業も多く存在します。別企業との統合により、ノウハウや技術が共有され、開発力の増進に繋がるケースも多いです。
コロナ禍による影響
ソフトウェア受託開発業を含むIT業界は、コロナ禍による大打撃を回避できた代表的な業界であることは既に周知されています。しかしコロナ禍による市場規模への悪影響は少なかったものの、何の変化も無かった訳ではありません。
IT業界におけるコロナ禍を起因とした最たる変化の例として、システム活用目的の変化があります。コロナ禍を契機に、各業界で業務のオンライン化が急速に進展したのです。システム活用が管理や効率化といった従来の「守り」のみに留まっていた業界も、IT技術を用いて営業・販売活動や顧客接点をオンライン化することになりました。
またリモートワークが一般化されることによって、エンジニアの在宅ワークが一層推奨されています。求人広告に「リモートワーク可」の項目を追記したIT企業も多く、業界全体としてリモートワーク加速の流れを示している状態です。
ソフトウェア受託開発業におけるM&Aの動向
M&Aの情報を発信するニュースサイトである「M&A Online」によると、IT・ソフトウェア業界におけるM&A件数は、2014年からの過去10年で最多の181件で、コロナ禍で同業界のM&Aが活発になった2021年の163件を抜いています。
2023年にIT業界のM&Aとして最大金額となったのは「セガミホールディングス」の案件で、取引金額は1049億円です。この他、大手・中堅・中小企業など、あらゆる事業規模のIT企業のM&Aが多発しています。
IT業界においては、年々M&A件数が増加していくことが用意に予想されます。新規参入事業者数は一旦停滞しているものの、資金調達と人材確保に成功した企業が、M&Aによってソフトウェア受託開発を含むIT業界に参入してくる可能性は十分に高いでしょう。
ソフトウェア受託開発業にてM&Aを行うことのメリット
ソフトウェア受託開発業のM&Aにおいてのメリットを売却側・買収側の両方から解説します。メリットを参考にソフトウェア受託開発業のM&Aを検討してください。
売却側のメリット | 買収側のメリット |
|
|
それぞれ詳しく解説していきます。
ソフトウェア受託開発業でM&Aの売却を行うことのメリット
ソフトウェア受託開発業でM&Aによる売却を行うことのメリットは、以下の通りです。
- 借入における個人保証の解除
- 後継者不足の解消
- 資金調達・オーナーのEXIT
- 従業員の雇用継続
- 事業の選択と集中
それぞれ詳しく解説していきます。
借入における個人保証の解除
借入による資金調達を行った場合には、当然ながら返済義務が生じ、これが出来ない場合には個人資産を失うことになります。ソフトウェア受託開発業業に関わらず、これは全ての経営者にとって大きな精神的負担となる事柄です。
特に中小規模のソフトウェア受託開発業者の場合、経営資金の融資調達はオーナー経営者が個人保証したり、個人資産を担保に入れることがほとんどのはず。貸倒によるオーナー個人の損害は計り知れないものです。
M&Aで会社を売却することで、会社は廃業や倒産を免れるだけでなく、基本的に債権も買い手に引き継がれるため、個人保証や担保差し入れを解消することができます。オーナーにとっては肩の重い荷を下ろすことにも繋がるのです。
後継者不足の解消
特に中小規模のソフトウェア受託開発業者にある問題として、後継者不足による廃業が挙げられますが、M&Aによる売却を進めることで後継者不足の解消に繋げることができます。
実際に後継者不足解消のため、中小規模の事業者が大手・中堅企業に買収されることで、後継者問題の解消に繋げるケースが多いです。M&Aでは、会社を譲渡することで譲受企業から経営陣を迎え、これまで通り会社を存続させる事ができます。
また大手企業の経営者クラスに位置する優秀な人物が経営者となるため、売却側の事業規模がこれまでより拡大される場合が多いです。後継者不足に悩んでいる企業にとって、M&Aを行うことは廃業を避けるための大きな手段のひとつです。
資金調達・オーナーのEXIT
当然ながらM&Aによって売却された企業は、買収側の企業より金銭的収入を得ることができます。これは売却側のオーナーにとって大きなメリットとなる要素です。
M&Aによって獲得した現金の使い道としては、代表的なものとして以下のものが挙げられます。
- 残っている借入金の返済に充てる
- オーナー自身の引退後の生活資金とする
- 新規事業における資金源とする
一方で、M&Aをせずに廃業となれば、有形資産を処分する費用や解雇する従業員への補償など、多くのコストがかかります。オーナーにとっては廃業を選ぶよりM&Aを選ぶことの方が、遥かにメリットは大きいでしょう。
従業員の雇用維持
売却側の企業が廃業目前であった場合には、M&Aを実行することで、既存従業員の雇用を継続して守ることができます。実際にM&Aを行った場合、ほとんどのケースで譲受企業によって従業員の雇用が継続されます。
労働条件においても引き継がれるケースがほとんどなので、廃業に比べると既存従業員が被る影響を大きく抑えることに繋がるでしょう。給与待遇や労働条件が同じであれば、M&A後の離職率も低下させることができます。
また待遇面においては、M&A後に給与受験・労働時間・年間休日・福利厚生などの改善が行われるケースも多いです。M&A以前よりも好条件で雇用されるケースもあるので、既存従業員にとっては大きなメリットとなり得ます。
事業の選択と集中
景気悪化を辿る日本では、生き残りのために複数の事業を多角展開する企業も珍しくありません。しかし事業の多角化は一歩間違えれば、赤字を生み出し、廃業の原因とさえなり得ます。
M&Aのスキームの一つである「事業譲渡」を用いることで、不要となった事業やその関連資産だけを選別して売却することが可能です。実際に事業譲渡により、特定の事業のみを他者委に売却する企業は多くあります。
M&Aの事業譲渡によって事業を売却することで、事業の選択と集中が出来れば、経営状態を好転させられるかもしれません。得意分野に資金や人員を集中できるため、成功率も高まるはずです。
ソフトウェア受託開発業でM&Aによる買収を行うことのメリット
ソフトウェア受託開発業でM&Aによる買収を行うことのメリットは、以下の通りです。
- 事業拡大のチャンス
- 新規事業への進出
- 顧客獲得における優位性
- ノウハウと人材の継承
それぞれ詳しく解説していきます。
事業拡大のチャンス
M&Aにおいて買収側が得られる最大のメリットは、事業拡大のチャンスを得られることでしょう。M&Aによって買収側の企業はソフトウェア受託開発業における規模・シェアの拡大を狙うことができます。
ソフトウェア受託開発業のM&Aにおいては、売手となる企業が持つ設備や建物事務所のような有形資産に加え、顧客・取引先・特殊情報などの無形資産を手に入れることも可能です。特にソフトウェア受託開発業にとって「顧客(発注先企業や一次請負先)」などの無形資産は実績に直結する要素であるため、M&Aによる早期事業拡大も視野に入れることができます。
またソフトウェア受託開発業界においては、大手企業の市場シェア率が高いですが、M&Aを行うことで自社の市場シェアを拡大させることが可能です。中小同士のM&Aを行うことで、大手企業に対抗する勢力を付けることにも繋がります。
新規事業への進出
M&Aを行うことによって、買収側企業は新規事業への参入を容易に行うことが可能です。一から新規事業として立ち上げるより、はるかに早期進出が可能となります。
景気の悪化により単一分野での事業展開は非常に危険とされている現代において、M&Aによる新規事業への参入は非常にメリットが大きいとされている戦略です。リスク分散の観点からM&Aをする大手企業の数は、ここ数年で一気に増加しています。
また売却先の企業が持つノウハウや市場シェアをそのまま引き継ぐことができるため、総体的に見れば、新規事業への投資額を削減することにも繋がるでしょう。新規事業参入におけるコスト削減でも大きく貢献する要素となります。
顧客獲得における優位性
ソフトウェア受託開発業は中小企業を含み事業者数が非常に多く、業界自体が右肩上がりの市場であるため優秀なライバル企業が多く、新規参入のハードルが非常に高い業界です。
M&Aによってソフトウェア受託開発業者の買収をすれば、一から顧客を獲得する労力がなく、一定の成果・実績を最初から狙うことができます。
また下請け開発を主としているソフトウェア受託開発業者を買収することで、これまで関連性のなかった大手取引業者とのパイプを得ることが可能です。ソフトウェア受託開発業以外の事業に役立つ戦略を共同で建てられる可能性もあります。
ノウハウと人材の承継
ソフトウェア受託開発業において事業成功のカギを握るのは、自社が持つ「ノウハウ(開発プログラム)」と「エンジニアをはじめとした人材」です。これら2つが揃っているソフトウェア受託開発業者はクライアントからも高い評価を得ることができます。
もしM&Aによってソフトウェア受託開発業者の買収を検討しているのであれば、まずは買収先企業が持つノウハウと人材に目を向けることが先決です。買収によって現在の自社が持たないノウハウや人材が手に入るか否かをチェックしましょう。
またソフトウェア受託開発業者買収に関しては、買収先が持つノウハウ(プログラム)の如何によって、取引額に大きな差が生じます。特殊で価値のあるプログラムを所有している企業ほど、高値で取引されるケースが多いです。
ソフトウェア開発業のM&Aにおける注意点
ソフトウェア受託開発業者のM&Aにおける注意点に関して解説します。ソフトウェア受託開発業のM&Aにおける注意点は以下の通りです。
- M&Aの専門知識を持たない状態での引継ぎ
- 情報セキュリティ管理や労務管理などの充実度
- 既存従業員による離職対策
それぞれ詳しく解説していきます。
M&Aの専門知識を持たない状態での引継ぎ
M&Aでは、買い手と売り手の情報格差(買い手のM&Aに関する知識・経験が圧倒的に豊富)があるため、M&Aの専門知識を持たない状態での売買は非常に危険です。
買い手の知識・経験が圧倒的に売り手を上回る場合には、買い手有利の条件(買収金額が相場よりも圧倒的に小さくなってしまう)という現象が起こりかねません。最悪の場合には、不利な条件でM&Aをすることによって、莫大な損害を被るケースもあります。
そこで、もしM&Aの経験が不足しているのであれば、M&Aアドバイザーを導入するのがおすすめ。M&Aで自社が損害を被ることを避けるのはもちろん、より有利な条件でM&Aを成功させることが出来るでしょう。
情報セキュリティ管理の充実度
ソフトウェア受託開発業の事業において厳守されるべき事項の一つが、「情報セキュリティ管理」です。IT業界では、システムやアプリケーションで個人情報を扱うケースが多々あり、情報セキュリティが適切に行われていないと死活問題に発展します。
特に近年では個人または団体規模で、対IT企業に対するハッキングも相次いでおり、従業員や顧客、社外秘情報の漏洩が多発しているため、より一層管理体制を強固にすることが求められている時代です。
M&Aでソフトウェア受託開発業者を買収する際には、必ず情報セキュリティ管理の充実度に関して徹底的にチェックしておきましょう。管理体制が不十分な場合には、買収後すぐに管理体制強化のためのプロジェクトを実施する必要があります。
既存従業員による離職対策
買収先の既存従業員による離職対策は、M&Aを成功させるために必要なポイントのひとつです。既存授業員の離職を防ぎ、優秀な人材を雇用し続けることが重要になります。
経営者視点から見ればM&Aは立派な経営戦略であり、大きなシナジー効果を生むものです。しかし従業員にとっては、今後の働き方や会社との雇用関係に大きな変化をもたらす為、M&Aによって雇用条件や働き方が悪化すると離職を招きます。
M&Aによる離職を防ぐためには、従業員の働き方や雇用関係の変化に対し、敏感に配慮することが重要です。既存従業員が不安となる要素はあらかじめ取り除いておくことが、M&Aによる離職を防ぐ手段として有効になります。
ソフトウェア受託開発業のM&Aを成功させるためのポイント
ソフトウェア受託開発業のM&Aを成功させるためのポイントについて解説します。ソフトウェア受託開発業のM&Aを成功させるためのポイントは、以下の通りです。
- M&A戦略の立案
- PMI(統合後プロセス)の確立
- 相場価格への理解
それぞれ詳しく解説していきます。
M&A戦略の立案
M&A戦略とは、M&Aによってどのような効果を得るのかを検討するための準備や計画を指すものです。M&A戦略の如何によって、M&A後の事業計画もより具体化されます。
M&A戦略では、自社の分析(SWOT分析)や市場調査・業界トレンドなど様々な要素を調査することが必須です。明確な戦略を立てたうえで、買収(売却)先選定や交渉を行なっていくことになります。
M&A戦略において重要視すべきポイントは、以下の通りです。
- M&Aにより何を達成したいか(売却・売却後まで視野に入れたもの)
- 自社は売れるのか。売れるとすればどの部分か(事業の一部または全部)
- いつ・誰に・何を・いくらで・どのように売却(買収)するか
- 買収(売却)において障壁となる要素はあるか
- M&Aに必要な予算はどのくらいか(買収側のみ)
上記のポイントを押さえておくだけで、M&Aにおける戦略はより具体的なものになるはずです。反対にM&A戦略が場当たり的だと、交渉において不利な条件を飲まされるなどの弊害が発生します。
また自社にM&Aにおいて詳しい人物が所属していないのであれば、M&A委託業者に戦略の立案・実行を依頼することを強く推奨します。M&A専門業者に委託することで、よりスムーズにM&Aを成功まで導いてくれるでしょう。
当社のM&A仲介サービス「M&A HACK」では上記の戦略実行・買い手紹介を完全成功報酬でリスクなしの報酬形態で一気通貫対応しています。初回の相談は無料ですのでお気軽に下記よりご相談ください。
無料相談のご予約:
https://sfs-inc.jp/ma/contact
PMI(統合後プロセス)の確立
M&Aにおいては成約がゴールではなく、売り手側と買い手側の両者が思い描いた成長を実現させることが本当のゴールです。そこでM&AにおいてはPMI(Post Merger Integration)の考え方が重要になります。
PMIとは、いわばM&A成約後の「統合後プロセス」を指す単語です。PMIにおける重要な要素には、以下のようなものがあります。
- 新経営体制の構築
- 経営ビジョン実現のための計画策定
- 両社協業のための体制構築・業務オペレーション
上記の点に留意しながら、PMIを立案します。PMIを綿密に行うことで、売り手・買い手の両者に発生するリスクを最小限に抑え、成果を最大化させることが出来るでしょう。
またPMIは成約後に立案するものではなく、M&A戦略の立案時から実行すべきです。M&Aの成約には1年以上の期間が掛かることがほとんどなので、PMIも長期的に行うことになります。
相場価格への理解
M&Aを実行する際には、売り手側・買い手側ともに相場価格をよく理解しておくことが必要です。M&Aの企業売買における相場価格は、該当の会社の価値によって算出され、事業売却・企業買収の金額目安とされます。
ソフトウェア受託開発業のM&Aでは、株式譲渡もしくは事業譲渡が使われることが多いです。株式譲渡と事業譲渡の大まかな相場は以下のように計算されます。
- 株式譲渡:時価純資産額+営業利益×2年~5年分
- 事業譲渡:時価事業純資産額+事業利益×2年~5年分
当然ながら事業利益が多いほどに相場価格も高騰します。実際のM&A売却における相場計算はM&A委託企業に依頼することになりますが、もし可能であれば依頼前に自社の相場を計算してみましょう。
また、売り手側であれば算出価格よりも安く予算を立て、買い手側であれば相場よりも高く予算を立てるのがポイントです。予算の算出においては、相場よりも多少のズレが発生することをあらかじめ考慮しておきましょう。
ソフトウェア受託開発業界のM&Aにおける成功事例
ソフトウェア受託開発業界のM&Aにおける成功事例を紹介します。これからソフトウェア受託開発業でのM&Aを検討している場合には、ぜひ参考にしてください。
オープンリソースによるアネックスシステムズのM&A
2021年4月に「オープンリソース」が「アネックスシステムズ」の全株式を買収する株式譲渡により完全子会社化したM&Aです。譲渡金額は2億円とされています。
譲り受け企業である「オープンリソース」は、小売業界におけるPOS周辺・基幹システムの開発・アプリケーションの開発支援/維持を展開する企業です。一方の「アネックスシステムズ」は金融・決済系システム開発を強みとする企業になります。
M&Aの背景には、オープンリソースがアネックスシステムズの持つ金融系システムノウハウを自社導入することで、同事業の基盤強化を狙ったものと考えられます。ソフトウェア開発企業同士のM&A成功事例です。
参考:gooddaysホールディングス、ITソリューションコンサルティングのアネックスシステムズを子会社化
パワーソリューションズによるエグゼクションのM&A
2021年4月に「パワーソリューションズ」が「エグゼクション」の全株式を買収する株式譲渡によって完全子会社化したM&Aです。譲渡金額は3億1,500万円となっています。
「パワーソリューションズ」は、金融機関向けにシステム受託開発や運用保守・業務コンサルティングを展開する企業です。譲渡企業である「エグゼクション」は、SES事業(クラウド基盤構築・運用保守など)の譲渡開発を行う企業になります。
このM&Aでは、パワーソリューションズが、市場・顧客ニーズへの対応力向上、サービスの付加価値向上、売り手・買い手両社の取引拡大を狙いとしたものです。譲渡企業である「エグゼクション」も、パワーソリューションズの人事制度ノウハウの適用による従業員のモチベーション・定着率の向上を目的としています。
参考:パワーソリューションズ、日本創発グループの連結子会社エグゼクションの全株式取得、子会社化
ビーネックスグループによるレフトキャピタルのM&A
2021年1月に「ビーネックスグループ(現:夢真ビーネックスグループ)」がレフトキャピタルの全株式を買収し、完全子会社化したM&Aです。取得価格は13億3,500万円となっています。
譲り受け企業である「ビーネックスグループ」は、組み込み開発の受託事業や技術者派遣事業などを運営する企業。一方の譲渡企業である「レフトキャピタル」は、金融や流通業界においてのシステム受託開発を運営していた「アロートラスト」を傘下に抱えていた持ち株会社です。
このM&Aにより、買収企業である「ビーネックスグループ」は、ソフトウェア受託開発力の基盤強化を。売却企業である「レフトキャピタル」が、ビーネックスグループの採用基盤を活用することで安定的なエンジニアの採用と継続的な成長を狙いとしています。
参考:ビーネックスグループ、IT事業を展開するアロートラストシステムズを傘下に持つレフトキャピタルの全株式取得へ
ミックウェアによるエイチアイのM&A
2021年3月、「ミックウェア」が「エイチアイ」の全株式を株式譲渡によって取得し、完全子会社化したM&Aの事例です。取得金額は4億5,000万円となっています。
買収企業である「ミックウェア」は、カーナビソフトや車載ソフトウェアの開発事業を運営している企業です。売却企業である「エイチアイ」は、「アートスパークホールディングス」の連結子会社として、システムの受託開発事業を運営しています。
このM&Aによって「ミックウェア」は、高度な組込系技術を有する「エイチアイ」を買収すことで、車載ソフトウェア事業の強化を達成。また一方の「エイチアイ」は、これまでの受託開発事業から一線を画し、自社製品を強みとした経営方針へ転換しています。
長大によるエフェクトのM&A
2021年3月に「長大」が「エフェクト」の全株式を取得(株式譲渡)し、完全子会社化したM&Aの事例です。取得金額は一般公開されていません。
譲り受け企業である「長大」は、橋梁設計の技術を強みとする総合建設コンサルタント会社です。一方の譲渡企業である「エフェクト」は、組み込みソフトウェア等の受託開発およびAI/IoT活用システムの自社開発事業を運営しています。
このM&Aは、建設コンサルタント業者とソフトウェア受託開発業者の事例です。建設業者である長大が、ソフトウェア受託開発企業であるエフェクトを買収することで、新たな事業領域への参入と既存事業拡大に成功しています。
参考:株式会社エフェクトの株式取得(完全子会社化)に関するお知らせ
クロスキャットによるアクティブのM&A
2020年11月に「クロスキャット」が「アクティブ」の全株式を取得し完全子会社化したM&Aです。取得金額は4億8,000万円となっています。
譲り受け企業である「クロスキャット」は、金融や製造、流通などの業界に対してシステムソリューションサービスを提供する企業です。一方の譲渡企業である「アクティブ」は、システムの受託開発や情報処理サービス提供事業を行っている企業になります。
譲り受け企業である「クロスキャット」は、「アクティブ」とのM&Aにより、経営資源の相互作用による既存顧客に対する利便性向上と新規ユーザーの取り組みを狙いとしています。
参考:クロスキャット、ITソリューション事業を行うアクティブの全株式取得、子会社化へ
SAMURAI&J PARTNERSによるヴィオのM&A
2018年1月に「SAMURAI&J PARTNERS」が「ヴィオ」を株式譲渡により全株式を取得し完全子会社化したM&Aの事例です。取得金額は1億4,000万円となっています。
「SAMURAI&J PARTNERS」は、データ通信高速化ミドルウェアの開発事業を運営している企業です。一方の譲渡企業である「ヴィオ」」は、大手SIベンダー・メーカーを顧客に、金融や流通向けビジネスアプリケーションの受託開発業を運営しています。
システム開発業者である「「SAMURAI&J PARTNERS」と受託開発業者である「ヴィオ」が合併することによって、IT分野の事業規模を基盤から強化することが狙いです。相互にノウハウを共有することで、互いの事業に利点を生み出すことが出来ています。
参考:SAMURAI&J PARTNERS、流通、金融、官公庁システム開発会社ヴィオの全株式取得へ
フーバーブレインによるGHインテグレーションのM&A
2021年3月に「フーバーブレイン」が「GHインテグレーション」に対し、株式譲渡および株式交換を併用し子会社化したM&Aです。譲渡金額は2億6,640万円となっています。
「フーバーブレイン」は、企業向けサイバーセキュリティツールの提供・ITサービスやネットワークをSlerに常駐して守る構築事業などを展開しています。一方の「GHインテグレーション」は、受託開発事業や国内大手SlerへのSES事業を運営している企業です。
フーバーブレインは、事業拡大はもちろん、5G・IoT・AI領域を得意とする優秀なエンジニア人材の確保を目的としてM&Aを実施。一方のGHインテグレーションは、職場環境や給料、福利厚生などのエンジニアの労働条件改善を目的としています。
アクシスによるヒューマンソフトのM&A
2021年4月、「アクシス」が「ヒューマンソフト」の全株式を株式譲渡により取得し、完全子会社化したM&Aです。譲渡金額は4億1,500万円となっています。
譲り受け企業である「アクシス」は、システムインテグレーション事業とクラウドサービス事業を手掛けるシステム開発企業です。一方の譲渡企業である「ヒューマンソフト」は、コンピューターソフトウェアの開発事業を運営するシステム開発企業になります。
このM&Aは、システム開発企業同士の売買となっており、ノウハウや人材の相互作用を狙った事例です。それぞれの強みを共有し、経営基盤の強化と事業拡大を目的としています。
CAICAによるZaif HoldingsのM&A
2021年3月に「CAICA」が「Zaif Holdings」を株式譲渡および第三者割当増資の兵酔いにより子会社化したM&Aです。譲渡金額は、約37億円となっています。
譲り受け企業である「CAICA」は、システム開発を行うCAICAテクノロジーに加え、金融商品の企画等を行うeワラントグループを子会社に持つ企業です。一方の「Zaif Holdings」は、暗号資産の取引所運営・暗号資産取引所運営に関するシステム開発・販売などを行う企業になります。
M&A以前から、「CAICA」と「Zaif Hldings」は資金協力関係にありましたが、統合による更なる経営の迅速化が狙いです。暗号資産運営所事業の基盤強化を図ったものと予測されます。
参考:株式交付による株式会社 Zaif Holdings の株式追加取得に関するお知らせ
ソフトウェア受託開発業におけるM&Aのまとめ
今回は、ソフトウェア受託開発業界におけるM&Aについて、ソフトウェア受託開発業の現状や特徴、市場動向やM&A事例を踏まえて解説しました。
ソフトウェア受託開発業は、不景気とされる日本国内において右肩上がりで成長している数少ない業界のひとつです。IT技術が今後も継続的に進化していくことで、ソフトウェア受託開発業界の市場規模も伸びていくことでしょう。
また業界自体が右肩上がりであるため、ソフトウェア受託開発業界においてのM&Aは非常に有効な戦略となります。M&Aに積極的に乗り出すことで、経営基盤の拡大を狙うことが出来るはずです。
しかしM&Aは企業の成長戦略として非常に有効な手段である一方、万全を期して臨む必要のある経営戦略です。当社のM&A仲介サービス「M&A HACK」では上記の戦略実行・買い手紹介を完全成功報酬でリスクなしの報酬形態で一気通貫対応しています。初回の相談は無料ですのでお気軽に下記よりご相談ください。
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