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リフォーム会社のM&A・事業承継の全知識!売却相場・事例・成功ポイントを徹底解説

「リフォーム会社のM&Aにおける動向は?」
「リフォーム会社のM&Aについて知りたい」

この記事をご覧の方は、上記のような疑問をお持ちの人が多いのではないでしょうか。

実際に現状「リフォーム会社 M&A」等と検索しても、信憑性に欠ける記事や専門家が執筆した解読が難解な記事しかなく、素人が目にしても理解できない記事が多いです。

そこで、今回はM&Aの専門企業であるM&A HACK」が、リフォーム会社のM&Aについて分かりやすく簡潔に解説します。

リフォーム会社におけるM&Aの売却相場や成功ポイントについても詳しく解説するので、リフォーム会社のM&Aに興味のある人は、ぜひ参考にしてください。

目次

リフォーム業界(会社)とは

リフォーム業界とは、既存の建造物を工事によって、顧客の要望通りに改修する業界(会社)のことです。リフォーム工事は主に増築工事・改築工事・改装工事・修繕工事の4つに分類されます。

  • 増築工事
    既存の物件を解体するのではなく、「平屋を2階建てにする」「敷地内に新たな建物を造り敷地面積を増やす」など、既存の建物面積を増やす工事のことです。リフォーム工事のなかでも比較的規模の大きい事業になります。
  • 改築工事
    建物の一部や建物をまるごと取り壊し、建て替えや間取りの変更を行う工事のことです。増築と言葉自体は似ていますが、増築は建物を壊さずに敷地内に新しい建物を立てたりするのに対して、改築は建物を壊してから新しく作り直す工事という点が違いになります。
  • 改装工事
    建物の内装や外装を変更する工事で、内装や外装を新しく作り変える工事のことです。老朽化してしまったり、壊れてしまったりした建物を修理・修復し、改める工事になります。
  • 修繕工事
    不具合が生じている建物の部分(または近い将来不具合が生じる可能性が高い箇所)を補修する工事です。修繕工事は改装工事よりも、より高い緊急性を生じている状態の物件修理を指します。「雨漏りしている」「床に穴があいた」など、より緊急性の高い工事は、修繕工事に該当する案件です。

上記4つのいずれかに該当する工事を実施している企業は、全てリフォーム業界に属していることになります。そのため「新築物件の建築を行っている業者が、リフォーム業を営んでいる」などのケースも多いです。

リフォーム会社のビジネスモデル

リフォーム会社には数種類のビジネスモデルが存在し、ビジネスモデルによって事業内容や収益の仕組みが異なるのも特徴です。リフォーム会社のビジネスモデルには、主に以下の5つが挙げられます。

  • ハウスメーカーのリフォーム部門
  • リフォーム専門業者
  • 住宅設備メーカーのリフォーム部門
  • 地域の工務店・不動産業者
  • ホームセンター・家電量販店

それぞれ詳しく解説していきます。

ハウスメーカーのリフォーム部門

リフォーム会社のビジネスモデルとして最も代表的なのが、ハウスメーカー(住宅関連会社)が手掛けるリフォーム部門です。大手ハウスメーカーが手掛けるリフォーム部門だけあり、業界外での知名度が高い企業が多いです。

大手のハウスメーカーは、グループ会社または自社事業の一環として、リフォームサービスを行っているケースが多々あります。ハウスメーカーは一般的に新築物件の建築業だけを行っているイメージがありますが、増改築や耐震工事などの大規模なものから、バリアフリーや水回りなどまで、広い範囲のリフォームに対応しています。

新築物件建造からリーフォームまでを一貫して自社で手掛けることにより、より高い収益性を実現しているビジネスモデルです。中小規模のリフォーム専門業者にとっては、まさに「天敵」となる存在でもあります。

リフォーム専門業者

リフォーム専門業者とは、その名の通り「リフォーム業(増築工事・改築工事・改装工事・修繕工事)」のみに特化した事業者です。リフォーム業のみを生業としているため、ハウスメーカーのように新築物件の建造は行っていません。

壁紙の張替え・畳替え・水回り設備・外壁や屋根の外装など、業者によって施工の範囲や専門性はさまざまです。なかには、建築設計士や介護福祉士などの専門知識をもったスタッフがいるリフォーム専門業者もあります。

またリフォーム専門業者は、地域に密着した中小規模の事業者が多いのも特徴のひとつです。地域に密着した運営を行うことで、迅速な対応と顧客獲得において優位性を発揮することが可能です。

住宅設備メーカーのリフォーム部門

システムキッチン・浴室・トイレなどを扱う住宅設備メーカーが、自社のリフォーム部門を抱え運営するビジネスモデルです。知名な住宅設備メーカーには、「TOTO」や「LOXIL」がありますが、いずれも自社リフォーム部門を所有しています。

住宅設備メーカーのリフォーム部門は、自社メーカーの設備に関するリフォームを得意とするのが特徴です。浴室・トイレ・キッチンなど、リフォームと同時に自社の新商品を顧客に案内することができます。

ただし住宅設備メーカーのリフォームは、あくまで設備周辺部分に範囲が限定されるため、大規模なリフォームを行うことは不可能です。そのため、多くの住宅設備メーカーのリフォームは、改装・修繕のみに限られています。

地域の工務店

地域の工務店がリフォームを請け負うビジネスモデルです。木造新築一戸建ての設計・内装・リフォーム・外装リフォームなどを得意としており、リフォーム専門業者よりも幅広い対応ができます。

ただし地域の工務店は、職人が一人もしくは数人の従業員で構成されている場合が多いため、大規模な増築や改築は得意としていません。外壁塗装や内装リフォームなど、職人の技が活きる分野のリフォームを得意とする地域工務店が多いです。

また地域の工務店は商圏エリアが狭い一方で、地域密着性が高いため、より素早い対応が可能です。付き合いの長い顧客を大勢所有しているケースもあるので、M&Aにおいても地域の工務店は近年注目されています。

ホームセンター・家電量販店

最近ではホームセンターや家電量販店が、リフォーム業を請け負うケースも増えてきています。ホームセンターや家電量販店の店頭にリフォーム相談窓口を設け、直接対面にてリフォームを受け付けるのが一般的な手法です。

代表的な例として、ホームセンターでは「コメリ」や「カインズ」、家電量販店では「ヤマダ電機」「エディオン」などがリフォーム事業を運営しています。いずれも全国に店舗を構えており、広いネットワークを活用して顧客獲得を目指しているのが特徴です。

ホームセンター・家電量販店は、リフォームに関する知識や経験がない一般消費者からも認知されているため、リフォームが初めての人でも安心して相談できるという利点があります。リフォーム専門業者に比べ、費用も抑えられることが消費者にとっての大きなメリットのひとつです。

リフォーム会社に必要な業許可・資格・職種

リフォーム会社の運営において必要な業許可・資格・職種を解説します。M&Aにおいて業許可・資格・職種の3つは非常に重要な要素であるため、売却・買収側ともに把握しておくことが大切です。

リフォーム会社に必要な業許可

日本には、リフォーム事業における専門的な業許可はありません。しかしリフォーム工事の請負総額が、税込500万円以上(建築一式にあたるなら税込み1500万円以上)になる場合には「建設業許可」が必須です。

建設業許可とは、国土交通省が発行する建設産業における許可制度で、基本的に建築・建設業の実施には建設業許可の取得が必要になります。但し一部例外があり、軽微な建設工事のみを請け負う場合に許可は必要ないとされています。

500万円以下のリフォーム工事には、建設業許可が必要ないため、案件の請負総額を絞り運営するリフォーム専門業者も多いです。但し、請け負える案件の範囲・信用性・法違反のリスクなどを鑑み、中~大規模のリフォーム関連業者のほとんどは建設業許可を取得しています。

リフォーム会社に必要な資格

日本ではリフォーム会社専門の業許可が無いように、リフォームに関連する国家資格も存在しません。しかしリフォーム会社を運営するもしくは、リフォーム会社で働くうえで役立つ資格は存在します。

M&Aにおいても承継された人材が有資格であるかどうかは、非常に重要なポイントです。リフォーム会社に必要な資格には、以下のものがあります。

  • 内装仕上げ施工技能士
    内装工事に関わる国家資格です。リフォーム会社として自社でプランニングから施工までを一気通関で運営する場合には、内装・施工技能士の免許を持つ人物が必須となります。
  • 宅建建物取引士
    リフォーム関連会社では、不動産仲介業なども同時に営んでいるケースが多いため、宅地建物取引士を取得している人材は非常に重宝されます。国家資格であることから、不動産業界では不動の人気を誇る資格です。
  • マンション管理士
    マンション管理士は、マンションの住民が安心して暮らせるようにサポートする専門家であることを示す国家資格です。マンションの維持等に関連する専門的な知見を身に付けられるため、リフォーム事業においても役立てることができます。
  • リフォーム提案士
    住宅リフォームに関する専門知識や技術を持ち、リフォームの提案や施工管理を行うプロフェッショナルの資格です。民間資格であるが、リフォームにおける専門性を身に付けることができます。
  • 土木施工管理技士1~2級
    土木工事の施工管理に関する技術や知識を持ち、適切な施工管理を行うことができる人材を認定する資格です。日本の国家資格であるため、高い信用力を獲得することができます。
  • 増改築相談員
    建物の増築や改築に関する専門的な知識や技術を持ち、お客様のニーズに応じた提案やアドバイスを行う資格です。お客様と直接コミュニケーションを取る営業マンや店舗スタッフにおすすめの民間資格になります。

上記の他にも、リフォームに関連する資格には様々なものが存在します。どの資格を所有している人材が必要かは、自社の事業内容によっても異なるので、自社にマッチしている資格を見極めることも重要です。

リフォーム会社に必要な人材

リフォーム会社の運営においては、複数の職種が組み合わさることで事業運営が可能となります。リフォーム会社の運営において必要とされる職種は、主に以下の通りです。

職種 業務内容
リフォーム施工士 リフォームを担当する技師。「内装仕上げ施工技能士」の国家資格を持つ人物。
コーディネーター 別名「プランナー」とも呼ばれる人材。お客様の要望に合わせてリフォームのプランニングを担当する。
CADオペレーター コーディネーターが設計したプランをより綿密にするための人材。CADの専門家として図面構築などを担当する。
営業員 自社のリフォームプランを宣伝・提案するための人材。企業によっては、コーディネーターを同時に手掛ける場合も。
事務職 事務作業全般を担う。受付・会計・事務連絡などの業務を担当する

大手リフォーム会社になるほど、様々な職種を採用しており、より精度と専門性の高いサービスを提供しています。一方で、中小規模事業者の場合は、1人の人材が複数の職種を兼任することも多いです。

リフォーム会社の市場特性と動向

リフォーム会社の市場特性と動向について解説します。リフォーム会社の市場特性と動向は、以下の通りです。

  • 市場は緩やかに拡大傾向
  • 参入障壁が低い業界
  • ニーズの変化と需要の拡大

それぞれ詳しく解説していきます。

市場は緩やかに拡大傾向

国土交通省が行った「建築物リフォーム・リニューアル調査」によれば、2022年度の期別受注高は、第4四半期が2兆9350億円と前年度同期に比べ 6.5%の増加です。

上記内訳は、住宅関連のリフォーム工事受注高が1兆551億円、非住宅建築物関連の工事受注高が1兆8799億円であり、住宅関連のリフォーム工事受注高は前年度同期から30.5%増加しています。

2020年度から2022年度までの推移は、年度から第四四半期までの増減はありますが、リフォーム業界の市場規模自体は緩やかに拡大傾向です。2020年度がコロナ禍の影響による市場減退とすれば、リフォーム業界の市場は右肩上がりに伸びてきているとも捉えられます。

参入障壁が低い業界

リフォーム業界は古くから、参入障壁の低い業界であると言われています。リフォーム業界の参入障壁が低いとされている最大の理由は、小規模での事業スタートが可能であるからです。

前述した通り、リフォーム事業は500万円以下の案件であれば、国土交通省が発行する「建設業許可」の許可承認がなくとも、案件を受注することができます。これにより、事業に本格参入する前のテストが可能となっており、結果として他業界からの新規参入も多いです。

また日本では物件の老朽化による耐震強度問題などが多発しており、政府もリフォーム関連業界のバックアップを強化しています。補助金等の認可も比較的降りやすいため、中小規模事業者の新規参入も多い業界です。

ニーズの変化と需要の拡大

リフォーム業界の市場規模は緩やかに拡大傾向にありますが、市場拡大の背景には、ニーズの変化とそれによる需要の拡大があります。顧客からのニーズが変化すると同時に、需要が拡大したため市場規模も緩やかに拡大傾向にあります。

顧客からのニーズの変化に最も大きな影響をもたらした代表例が、2020年に起きた「新型コロナウィルス(COVID-19)」による働き方の変化です。以前までの「会社オフィスで業務を行う」という図式は崩れ、自宅でのリモートワークがコロナ禍により通例化されました。

リモートワークが当たり前になったことで、「リモートワークに対応するための改装・改築」のニーズと需要が拡大したのです。リフォーム会社側も、プライベートと仕事を自宅で区別できるよう、様々なコーディネートを用意しています。

コロナ禍のリモートワークにより、リフォーム会社への依頼は一般消費者にとって珍しいものではなくなりました。今後はIT分野の発達により、更なるニーズの変化も予測されるため、リフォーム会社はニーズの変化に付いていくための企業努力が求められています。

リフォーム会社のM&Aにおける動向

リフォーム会社のM&Aにおける動向について解説していきます。リフォーム会社のM&Aを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

  • 地域性に特化した業界とのM&A
  • 異業種からの新規参入
  • 人手不足・後継者不足によるM&A

それぞれ詳しく解説していきます。

地域性に特化した業界とのM&A

リフォーム会社は、地域密着性に強い業界です。そのため、リフォーム会社のM&Aにおいても地域性に特化した業界での事例が多い傾向にあります。

リフォーム会社のビジネスでは、以下に地域に密着し既存顧客を増やせるかが重要です。そのため、地域性に特化した以下の業界とのM&Aが多い傾向にあります。

  • 不動産関連業者
  • ガス・電機などのインフラ関連業者
  • 福祉関連業者
  • 運送関連業者
  • 農林水産関連業者

上記の業者は地域との結び付きが強い傾向にあるため、リフォーム業界への参入において優位に働く可能性が高いです。実際に上記業界のリフォーム業界への参入事例は多いです。

異業種からの新規参入

リフォーム会社同士の事例、地域密着型のM&Aが増加しているだけでなく、リフォーム会社のM&Aでは異業種からの新規参入も増加傾向にあります。

リフォーム会社は安定した収入を得やすいため、他業種からのM&Aによる参入が増えているのです。またリフォーム事業は他業種への展開もしやすい業種であることから、シナジー効果を期待した他業種からのM&Aが増加しています。

また事業承継の需要から売却・譲渡案件が増えていることも、他業種からの参入が活発化している理由のひとつです。他業界の大手企業が中小のリフォーム会社をM&Aによって買収するケースも増えています。

後継者問題によるM&A

特に中小規模のリフォーム事業者で多発しているのが、後継者不在という問題です。実際に後継者不在により事業継続が難しく、別のリフォーム関連会社にM&Aを依頼するケースも増えてきています。

経営者の周りに後継者候補がいない場合でも、M&Aによる事業承継であれば買い手企業が後継者(新たな経営者)となるため、自社の存続が可能だからです。M&Aをすることで廃業を免れることが出来るため、既存従業員の雇用継続をすることもできます。

また後継者不在によるM&Aにて事業規模が拡大したリフォーム会社も多く存在します。特にリフォーム会社では、M&A後に買い手が持つリソースをリフォーム事業の戦略として取り入れ、売上が伸びたケースも多いです。

リフォーム会社がM&Aをするメリット

リフォーム会社がM&Aをするメリットを売却・買収側の双方から解説します。リフォーム会社のM&Aにおける売却・買収のメリットは、以下の通りです。

売却側のメリット 買収側のメリット
  • 資金調達・オーナーのEXIT
  • 借入における個人保証の解除
  • 後継者不足の解消
  • 従業員の雇用継続
  • 事業の選択と集中
  • 業界への新規参入
  • 地域性の強化
  • 事業拡大のチャンス

それぞれ詳しく解説していきます。

リフォーム会社でM&Aの売却を行うことのメリット

リフォーム会社でM&Aによる売却を行うことのメリットは、以下の通りです。

  • 資金調達・オーナーのEXIT
  • 借入における個人保証の解除
  • 後継者不足の解消
  • 従業員の雇用継続
  • 事業の選択と集中

それぞれ詳しく解説していきます。

資金調達・オーナーのEXIT

M&Aによって売却された企業は、買収側の企業より金銭的収入を得ることができます。これは売却側のオーナーにとって大きなメリットとなる要素です。M&Aによって獲得した現金の使い道としては、代表的なものとして以下のものが挙げられます。

  • 残っている借入金の返済に充てる
  • オーナー自身の引退後の生活資金とする
  • 新規事業における資金源とする

一方で、M&Aをせずに廃業となれば、有形資産を処分する費用や解雇する従業員への補償など、多くのコストがかかります。オーナーにとっては廃業を選ぶよりM&Aを選ぶことの方が、遥かにメリットは大きいでしょう。

借入における個人保証の解除

借入による資金調達を行った場合には、当然ながら返済義務が生じ、これが出来ない場合には個人資産を失うことになります。リフォーム会社に関わらず、これは全ての経営者にとって大きな精神的負担となる事柄です。

特に中小規模のリフォーム会社の場合、経営資金の融資調達はオーナー経営者が個人保証したり、個人資産を担保に入れることがほとんどのはず。貸倒によるオーナー個人の損害は計り知れないものです。

M&Aで会社を売却することで、会社は廃業や倒産を免れるだけでなく、基本的に債権も買い手に引き継がれるため、個人保証や担保差し入れを解消することができます。オーナーにとっては肩の重い荷を下ろすことにも繋がるのです。

後継者不足の解消

特に中小規模のリフォーム会社における問題として、後継者不足による廃業が挙げられます。後継者不足に悩むリフォーム会社が、M&Aの売却を進めることで後継者不足の解消に繋げることができます。

実際に後継者不足解消のため、中小規模の事業者が大手企業に買収されることで、後継者問題の解消に繋がるケースは多いです。M&Aでは、会社を譲渡することで譲受企業から経営陣を迎え、これまで通り会社を存続させる事ができます。

また大手企業の経営者クラスに位置する優秀な人物が経営者となるため、売却側の事業規模がこれまでより拡大される場合が多いです。後継者不足に悩んでいる企業にとって、M&Aを行うことは廃業を避けるための大きな手段のひとつです。

従業員の雇用継続

売却側の企業が廃業目前であった場合には、M&Aを実行することで、既存従業員の雇用を継続して守ることができます。実際にM&Aを行った場合、ほとんどのケースで譲受企業によって従業員の雇用が継続されます。

労働条件においても引き継がれるケースがほとんどなので、廃業に比べると既存従業員が被る影響を大きく抑えることに繋がるでしょう。給与待遇や労働条件が同じであれば、M&A後の離職率も低下させることができます。

また待遇面においては、M&A後に給与受験・労働時間・年間休日・福利厚生などの改善が行われるケースも多いです。M&A以前よりも好条件で雇用されるケースもあるので、既存従業員にとっては大きなメリットとなり得ます。

事業の選択と集中

景気悪化を辿る日本では、会社存続のために複数の事業を多角展開する企業も珍しくありません。しかし事業の多角化は一歩間違えれば、赤字を生み出し、廃業の原因とさえなり得ます。

M&Aのスキームの一つである「事業譲渡」を用いることで、不要となった事業やその関連資産だけを選別して売却することが可能です。実際に事業譲渡により、特定の事業のみを他者委に売却する企業は多くあります。

M&Aの事業譲渡によって事業を売却することで、事業の選択と集中が出来れば、経営状態を好転させられるかもしれません。得意分野に資金や人員を集中できるため、成功率も高まるはずです。

リフォーム会社でM&Aの買収を行うことのメリット

リフォーム会社でM&Aによる買収を行うことのメリットは、以下の通りです。

  • 新規参入における優位性獲得
  • 地域性の強化
  • 事業拡大のチャンス

それぞれ詳しく解説していきます。

業界への新規参入

M&Aを行うことによって、買収側企業は新規事業への参入を容易に行うことが可能です。一から新規事業として立ち上げるより、はるかにリフォーム業界への早期参入が可能となります。

景気の悪化により単一分野での事業展開は非常に危険とされている現代において、M&Aによる新規事業への参入は非常にメリットが大きいとされている戦略です。リスク分散の観点からM&Aをする大手企業の数は、ここ数年で一気に増加しています。

また売却先の企業が持つノウハウや市場シェアをそのまま引き継ぐことができるため、総体的に見れば、新規事業への投資額を削減することにも繋がるでしょう。新規事業参入におけるコスト削減でも大きく貢献する要素となります。

地域性の強化

前述した通り、リフォーム業界は地域性の非常に強いビジネスモデルです。そのため地域性の強化を目指したい企業にとって、リフォーム会社の買収は経営基盤の強化に非常に有効な戦略となります。

経営戦略として新規事業エリアの拡大を狙う場合には、地域性を考慮せずに地域参入しても自社ノウハウが通用せず、早期撤退せざるを得なくなるケースがあります。地域性を考慮しない新規参入は非常に危険なことです。

リフォーム会社は地域に合わせたノウハウ・サービスを所有しているため、地域性を強化したい会社にとっては有効でリスクを抑えた経営施策となるでしょう。そのため不動産関連会社など地域密を強化したい事業者のリフォーム会社のM&Aによる買収が多発しています。

事業拡大のチャンス

M&Aにおいて買収側が得られる大きなメリットは、事業拡大のチャンスを得られることでしょう。M&Aによって買収側の企業は規模やシェアの拡大を狙うことができます。

リフォーム会社のM&Aにおいては、売手となる企業が持つ設備や建物のような有形資産に加え、顧客・取引先情報などの無形資産を手に入れることも可能です。特にリフォーム会社においては、「取引先」「顧客情報」などの無形資産は実績に直結する要素であるため、M&Aによる早期事業拡大も視野に入れることができます。

またリフォーム会社においては、大手企業の市場シェア率が高いですが、M&Aを行うことで自社の市場シェアを拡大させることが可能です。中小同士のM&Aを行うことで、大手企業に対抗する勢力を付けることにも繋がります。

リフォーム会社のM&Aにおける成功事例

リフォーム会社のM&Aにおける成功事例を紹介していきます。これからリフォーム会社のM&Aを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

サンネクスタグループと全日総管理によるM&A

2022年4月に、サンネクスタグループが全日総管理の全株式を同社創業経営者に譲渡したM&Aの事例です。本取引における譲渡金額は、約5億9,159万円となっています。

譲り受け企業である「全日総管理(創業経営者)」は、東京都新宿区に拠点を置き、主にアパートやマンションのリフォームを手掛けている企業です。一方の「サンネクスタグループ」は、人事総務業務・不動産管理業務アウトソーシング・分譲マンション管理・不動産賃貸管理・売買仲介などの事業を展開する企業グループの持株会社になります。

本件M&Aは、2017年に全日総管理を一旦子会社化したものの、グループ内で十分なシナジー効果の発揮には至りませんでした。そこで、同社創業経営者に全株式を譲渡し、得た資金を主力事業に活用することが本取引における主な狙いです。

サンネクスタグループ、子会社の全日総管理を譲渡

あなぶき建設工業と日装によるM&A

2022年3月に、あなぶき建設工業が日装の全株式を取得し、同社を完全子会社化したM&Aの事例です。本取引における譲渡金額は一般公開されていません。

譲り受け企業である「あなぶき建設工業」は、西日本を中心に各種施設・マンションの建築工事やリニューアル・大規模修繕工事などを展開する建設・修繕企業です。一方の「日装」は、首都圏内を中心にマンション・ビルの大規模修繕工事・耐震工事・設備工事などの事業を運営していた企業になります。

本件は、建築物における修繕事業を手掛ける企業同士のM&A事例です。譲り受け企業側は本取引によって、東日本エリアにおけるサービス提供体制の強化と建設請負事業の基盤強化を果たしています。

株式会社日装の株式取得に関するお知らせ

アートリフォーム・オリバー・ナサホームとセンリャクによるM&A

2021年10月に、アートリフォーム・オリバー・ナサホームの3社が戦略に出資・経営参画したM&Aの事例です。本取引における譲渡(増資)金額は900万円となっています。スキームは明らかにされていません。

譲り受け企業である「アートリフォーム」は、大阪府吹田市に本社を置き、関西・首都圏・愛知・福岡・四国エリアでリフォーム・リノベーション事業を展開している企業です。同様に「オリバー」は北陸エリアにて、「ナサホーム」は関西エリアにてリフォーム事業を展開しています。

一方の「センリャク」は、リフォーム専門店を全国展開する「ニッカホーム」と住宅業界専門コンサルティング会社の「ラン・リグ」が共同で出資した会社です。主にリフォーム事業者向けの商材仕入・情報・ノウハウ提供・人材マッチング・販促などの支援サービスを提供しています。

本件M&Aは、リフォーム関連3社がリフォーム事業者支援サービスを手掛ける企業に共同出資した事例です。これにより、各社がこれまで培ってきた実績・経験を集結させ、センリャクのサービス拡大・人的サポート強化を目指しています。

リフォーム業界最大手ニッカホームとラン・リグが共同出資した 「センリョク」が、新しく業界大手3社からの増資を実行

ミダスキャピタルとWAKUWAKUによるM&A

2021年12月に、ミダスキャピタルが運営するファンドをリードインベスターとする計3社の運営ファンドが、WAKUWAKUに第三者割当増資を実施したM&Aの事例です。本取引における譲渡金額は、総額7億円となっています。

譲り受け企業である「ミダスキャピタル」は、複数の起業家・実業家が参画する形の戦略をベースにプライベートエクイティファンドを運営する企業です。一方の「WAKUWAKU」は、不動産・建築業界におけるDX・中古住宅売買・リノベーション提案・施工を組み合わせたサービス「リノベ不動産」を運営する企業になります。

本件M&Aは、ミダスキャピタルがWAKUWAKUのビジネスモデルを高く評価し、同社のビジネスにも相乗効果をもたらすことを期待したものです。このM&Aは、事業成長加速のためのの資金調達と言えるでしょう。

ミダスファンドによる株式会社WAKUWAKUの株式取得のお知らせ

イーグランドとシマックスによるM&A

2021年6月に、シマックスがリフォーム工事業を新設分割により新設会社シマックスに移転し、イーグランドが同新設会社の全株式を取得したM&Aの事例です。新設分割・株式譲渡のスキームが適応されましたが、譲渡金額は公開されていません。

譲り受け企業である「イーグランド」は、首都圏・関西圏を事業エリアとし、初めて持ち家を購入する個人を主なターゲットとして、リフォームで再生した中古住宅の販売を手掛ける企業です。一方の「シマックス」は、住宅用資材・設備機器のディスカウント販売業、戸建て住宅・マンションのリフォーム工事業を展開していた企業になります。

本件M&Aの目的は、譲り受け企業であるイーグランドが、リフォーム提案力と施工ノウハウの強化を果たすことです。譲渡企業であるシマックスは、民事再生中からの事業再生を目的としています。

イーグランド、民事再生支援スポンサーとしてシマックスのリフォーム工事業を取得

ヒノキヤグループと不動産流通システムとのM&A

2016年1月に「ヒノキヤグループ」が「不動産流通システム」による第三者割当を引き受けた事例です。引き受け後の株式所有割合は33.9%。引受価格の総額は1億5,000万円となっています。

「ヒノキヤグループ(当時:桧家ホールディングス)」は、リフォーム事業・注文住宅事業・断熱材事業・不動産事業(売買・仲介・賃貸など)を手掛ける総合型不動産業者です。譲渡企業である「不動産流通システム」は、首都圏で不動産仲介事業を展開しています。

ヒノキヤグループは、不動産流通システムとのM&Aにより、注文住宅事業・断熱材事業に続く第三の柱として、不動産事業の強化に成功。不動産流通システムが持つノウハウとリソースを共有し、新ビジネス構造を打ち立てています。

ヒノキヤグループとの資本提携に関するお知らせ

AVANTIAによるドリームホームグループのM&A

2020年12月、「AVANTIA」と「ドリームホームグループ」3社の間にて資本業務提携に向けた基本合意が締結。さらに2021年4月にAVANTIAがドリームホームグループ3社の全株式を取得し、完全子会社化したM&A事例です。

「AVANTIA」は名古屋市に本社を置き、関東~関西圏にて注文住宅販売・リフォーム事業・戸建分譲などを展開。一方の「ドリームホームグループ」は京都府内にて戸建住宅の販売・施工、不動産仲介などの事業を展開している企業です。

AVANTIAは、ドリームホームグループを完全子会社化することで、中期経営計画の重要戦略として関西地区における営業基盤を強化。関西圏における拡充とシェア拡大に成功しています。

株式会社AVANTIAとの資本提携に向けた最終契約締結のお知らせ

ハウスパートナーホールディングスによるサカエ不動産・アールシーのM&A

2020年6月に「ハウスパートナーホールディングス」が「サカエ不動産」「アールシー」の全株式を取得し完全子会社化したM&Aです。取得対価は非公開となっています。

譲り受け企業である「ハウスパートナーホールディングス」は、千葉・東京・埼玉で不動産管理・仲介事業を展開している企業です。一方の「サカエ不動産」は千葉県で不動産管理・仲介業を。アールシーは千葉県で不動産のリフォーム・修繕工事・クリーニングを展開している企業になります。

「ハウスパートナーホールディングス」は、千葉県にて不動産関連事業を展開する2社を買収することにより、千葉県内での商圏拡充・強化に成功。さらにアールシーの不動産サービス業のノウハウを活かし、既存顧客へのサービス品質向上を果たしています。

ハウスパートナーホールディングス、サカエ不動産買収し完全子会社化。千葉市エリアにおける経営基盤を強化

TOKAIとマリコオ・ポーロ化工によるM&A

2021年4月に、TOKAIがマルコオ・ポーロ化工の株式を取得し、同社を子会社化したM&Aです。株式譲渡のスキームが用いられましたが、譲渡金額は一般公開されていません。

譲り受け企業である「TOKAI」は、全国におけるLPガス・宅配水事業、静岡・愛知・神奈川エリアを対象とした設備工事・リフォーム工事・リニューアル工事・不動産売買事業を運営する企業です。一方の「マルコオ・ポーロ化工」は、愛知県豊田市を拠点とし、官公庁・マンション管理組合・マンション管理会社などを顧客として大規模修繕工事業を手掛ける企業になります。

本件M&Aは、LPガス・設備工事事業者と大規模修繕業者(リフォーム会社)間での取引事例です。双方の持つリソースを共有し、譲渡企業は営業エリアの拡大を。譲り受け企業は、中京エリアにおける設備工事業の対応分野拡大とリニューアル工事のさらなる成長を果たしています。

株式会社マルコオ・ポーロ化工の株式取得(連結子会社化)に関するお知らせ

安江工務店とMIMAによるM&A

2020年10月に、安江工務店がMIMAの全株式を取得し同社を完全子会社化したM&Aの事例です。本取引における譲渡金額は2億4,000万円となっています。

譲り受け企業である「安江工務店」は、愛知県名古屋市に本社を構え、注文住宅の施工・販売、住宅リフォーム・リノベーションなどを手掛ける企業です。一方の「MIMA」は、大阪府八尾市・東大阪市を中心に、リフォーム事業と不動産事業を展開しています。

本件M&Aは、共にリフォーム事業を手掛ける事業者同士のM&Aであり、双方にシナジー効果をもたらすことが狙いです。結果として、顧客基盤・システム・技術力・集客ノウハウを掛けあわせ、住宅リフォーム事業における競争力強化とシェア拡大を果たしています。

安江工務店、リフォーム・リノベーション工事のMIMAを子会社化

リフォーム会社のM&Aにおける注意点

リフォーム会社のM&Aにおける注意点を解説します。リフォーム会社のM&Aにおいて、注意すべき事項は以下の通りです。

  • M&Aの専門知識を持たない状態での引継ぎ
  • 避止義務に関して
  • 事業許可や人材の引継ぎ

それぞれ解説していきます。

M&Aの専門知識を持たない状態での引継ぎ

M&Aでは、買い手と売り手の情報格差(買い手のM&Aに関する知識・経験が圧倒的に豊富)があるため、M&Aの専門知識を持たない状態での売買は非常に危険です。

買い手の知識・経験が圧倒的に売り手を上回る場合には、買い手有利の条件(買収金額が相場よりも圧倒的に小さくなってしまう)という現象が起こりかねません。最悪の場合には、不利な条件でM&Aをすることによって、莫大な損害を被るケースもあります。

そこで、もしM&Aの経験が不足しているのであれば、M&Aアドバイザーを導入するのがおすすめ。M&Aで自社が損害を被ることを避けるのはもちろん、より有利な条件でM&Aを成功させることが出来るでしょう。

避止義務に関して

M&Aにおいて最も留意すべきポイントとなるのが、「競業避止義務」です。競業避止義務とは、一般的に「一定の者が自己(自社)または第三者の利益を損なうような取引をしてはならないこと」と定義されます。

M&Aにおける競業避止義務とは、M&Aの成約後に譲渡企業に課される義務です。譲渡した事業に対して、譲渡企業が競合するような事業を再度行い、譲受企業に不利益を与えることを避けることが目的となります。

会社法の規定により、事業譲渡を実施した会社は、競業避止義務を負うことになるので注意が必要です。ただし、買収側との交渉で競業避止義務期間を短くしたり、エリアを狭めたりすることはできます。将来、リフォーム事業を再度、手掛ける可能性があれば、買収側と交渉しましょう。

事業許可の引継ぎ

リフォーム会社を運営するうえで重要なのが「建設業許可」です。500万円以上のリフォーム案件を請け負うためには、建設業許可の取得が欠かせません。

もし事業譲渡をする際に買収側の企業が建設業許可を有していなければ、500万円以上のリフォーム案件を請け負うことは不可能です。ただし、株式譲渡の場合は建設業許可を引き継げるためM&A後も継続して事業を行えます。

許可を取得している同業他社と事業譲渡を実施すれば、リフォーム会社の売却がスムーズに進みます。なお、買い手が許可を持っていれば新しく許可を申請する必要はありませんが、法人の名称など変更にかかわる届出は必要です。

リフォーム会社のM&Aを成功させるためのポイント

リフォーム会社におけるM&Aを成功させるためのポイントを解説します。リフォーム会社におけるM&Aを成功させるためのポイントは、以下の通りです。

  • M&A戦略の立案
  • 相場価格をよく理解しておく
  • 統合後のプロセス確立

それぞれ詳しく解説していきます。

M&A戦略の立案

M&A戦略とは、M&Aによってどのような効果を得るのかを検討するための準備や計画を指すものです。M&A戦略の如何によって、M&A後の事業計画もより具体化されます。

M&A戦略では、自社の分析(SWOT分析)や市場調査・業界トレンドなど様々な要素を調査することが必須です。明確な戦略を立てたうえで、買収(売却)先選定や交渉を行なっていくことになります。

M&A戦略において重要視すべきポイントは、以下の通りです。

  • M&Aにより何を達成したいか(売却・売却後まで視野に入れたもの)
  • 自社は売れるのか。売れるとすればどの部分か(事業の一部または全部)
  • いつ・誰に・何を・いくらで・どのように売却(買収)するか
  • 買収(売却)において障壁となる要素はあるか
  • M&Aに必要な予算はどのくらいか(買収側のみ)

上記のポイントを押さえておくだけで、M&Aにおける戦略はより具体的なものになるはずです。反対にM&A戦略が場当たり的だと、交渉において不利な条件を飲まされるなどの弊害が発生します。

また自社にM&Aにおいて詳しい人物が所属していないのであれば、M&A委託業者に戦略の立案・実行を依頼することを強く推奨します。費用こそ掛かりますが、よりスムーズにM&Aを成功まで導いてくれるでしょう。

当社のM&A仲介サービス「M&A HACK」では上記の戦略実行・買い手紹介を完全成功報酬でリスクなしの報酬形態で一気通貫対応しています。初回の相談は無料ですのでお気軽に下記よりご相談ください。

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PMI(統合後プロセス)の確立

M&Aにおいては成約がゴールではなく、売り手側と買い手側の両者が思い描いた成長を実現させることが本当のゴールです。そこでM&AにおいてはPMI(Post Merger Integration)の考え方が重要になります。

PMIとは、いわばM&A成約後の「統合後プロセス」を指す単語です。PMIにおける重要な要素には、以下のようなものがあります。

  • 新経営体制の構築
  • 経営ビジョン実現のための計画策定
  • 両社協業のための体制構築・業務オペレーション

上記の点に留意しながら、PMIを立案します。PMIを綿密に行うことで、売り手・買い手の両者に発生するリスクを最小限に抑え、成果を最大化させることが出来るでしょう。

またPMIは成約後に立案するものではなく、M&A戦略の立案時から実行すべきです。M&Aの成約には1年以上の期間が掛かることがほとんどなので、PMIも長期的に行うことになります。

相場価格への理解

M&Aを実行する際には、売り手側・買い手側ともに相場価格をよく理解しておくことが必要です。M&Aの企業売買における相場価格は、該当の会社の価値によって算出され、事業売却・企業買収の金額目安とされます。

リフォーム会社のM&Aでは、株式譲渡もしくは事業譲渡が使われることが多いです。株式譲渡と事業譲渡の大まかな相場は以下のように計算されます。

  • 株式譲渡:時価純資産額+営業利益×2年~5年分
  • 事業譲渡:時価事業純資産額+事業利益×2年~5年分

当然ながら事業利益が多いほどに相場価格も高騰します。実際のM&A売却における相場計算はM&A委託企業に依頼することになりますが、もし可能であれば依頼前に自社の相場を計算してみましょう。

また、売り手側であれば算出価格よりも安く予算を立て、買い手側であれば相場よりも高く予算を立てるのがポイントです。予算の算出においては、相場よりも多少のズレが発生することをあらかじめ考慮しておきましょう。

リフォーム会社におけるM&Aのまとめ

今回はリフォーム会社におけるM&Aについて、リフォーム業界の現状や特徴、市場動向やM&A事例を踏まえて解説しました。

リフォーム会社は事業者の数が非常に多いこともあり、M&Aが盛んに実行されている業界です。M&Aによる経営統合によって事業拡大に成功しているリフォーム会社も数多く存在することから、リフォーム会社にとってM&Aは有効な経営戦略の一つと言えるでしょう。

しかしM&Aは企業の成長戦略として非常に有効な手段である一方、万全を期して臨む必要のある経営戦略です。当社のM&A仲介サービス「M&A HACK」では上記の戦略実行・買い手紹介を完全成功報酬でリスクなしの報酬形態で一気通貫対応しています。初回の相談は無料ですのでお気軽に下記よりご相談ください。

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