ロケットスターは2026年10月5日、運営するロケットスター・サーチファンド1号を通じ、学校向けメディアや企業会報誌を制作する株式会社ソーシャルサービスの株式を取得し、事業承継を実施したと発表しました。サーチャー(承継後の経営を担う人材)の和泉佳孝氏が経営を引き継ぎます。公表資料では取得株式数や譲渡価額は明らかにされていません。
承継の概要
| 項目 | 公表内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年10月5日 |
| 承継主体 | ロケットスター・サーチファンド1号投資事業有限責任組合 |
| 対象会社 | 株式会社ソーシャルサービス |
| 事業 | 学校向けメディア、企業会報誌などの企画・制作 |
| 経営者 | サーチャーの和泉佳孝氏が引き継ぐ |
| 実施状況 | ロケットスターは株式取得・事業承継を実施したと発表 |
| 取得比率・対価 | 公表資料に記載なし |
ロケットスターの説明によると、ソーシャルサービスは読者の関心を踏まえたコンテンツ企画・制作や、顧客との関係を築いてきました。承継後はその強みに、和泉氏のデジタルマーケティングや営業戦略の知見を組み合わせ、紙面とWeb・動画を連携させるサービスなどを目指します。
サーチファンドで重要な「承継後の経営」
サーチファンドでは、ファンドが企業を取得するだけでなく、経営を志す人材が対象企業の経営を引き継ぎ、投資家や支援者と成長を進める点が特徴です。本件でも、和泉氏が経営を担うことと、ロケットスターが経営支援やネットワークを提供することが公表されています。
デジタル展開は成長の方向性として示されたもので、売上拡大や利益改善が実現したことを意味しません。紙とデジタルを組み合わせるには、顧客が求める成果、制作工程、デジタル運用人材、継続収益の形を具体化する必要があります。新施策が既存の編集品質や顧客との信頼を損なわない運営も欠かせません。
中小企業の承継で確かめたい実行項目
- 顧客との継続性:主要顧客との契約、担当者、更新時期、制作物の権利関係を引継ぎ台帳にまとめる。
- 人材とノウハウ:企画・編集・制作の判断基準を可視化し、キーパーソンへの依存を減らす。
- 成長仮説:紙・Web・動画の各サービスで、顧客課題、提供価値、必要投資、検証指標を設定する。
- 経営体制:承継者、旧経営陣、ファンドの役割と決裁範囲を明確にし、現場への説明を進める。
株式取得後の価値づくりは、承継前からある顧客・人材・業務の強みを保ちながら、成長施策を小さく検証することから始まります。対価や持分比率が非開示の案件では、公開情報だけで条件や企業価値を推測せず、実施された範囲と今後の目標を分けて読むことが大切です。
出典・関連情報
- ロケットスター「ソーシャルサービスをサーチャー和泉佳孝氏が承継」(2026年10月5日)
- 株式会社ソーシャルサービス
- 日本M&AセンターのM&A速報(2026年10月5日掲載)
- M&Aの検討から契約・実行までの流れ
事業承継の進め方について整理したい場合は、M&A HACKの相談窓口へご相談ください。


