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新日鉄住金ソリューションズとNVCの株式交換概要
新日鉄住金ソリューションズ(以下、新日鉄住金S)は、ネットワークバリューコンポネンツ(以下、NVC)との間で戦略的な株式交換を実施することを決定しました。この株式交換では、新日鉄住金Sが完全親会社となり、NVCが完全子会社となります。交換比率はNVCの普通株式1株に対して、新日鉄住金Sの普通株式1.82株が割り当てられます。この決定は、両社の技術力と市場における競争力を強化し、さらなる成長を目指す戦略的な動きです。
背景と目的:ITインフラとセキュリティの強化
新日鉄住金Sは、クラウド型インフラサービス「absonne(アブソンヌ)」を中核とし、ITインフラの包括的アウトソーシングサービスの提供に注力しています。これに対し、NVCはネットワークおよびネットワークセキュリティ分野での豊富な経験と実績を持ち、日本市場での新製品と新技術の導入に大きく貢献してきました。今回の株式交換は、新日鉄住金SがNVCの持つ技術力を活用し、自社のセキュリティソリューションの競争力を強化することを目的としています。
株式交換の詳細とスケジュール
株式交換の効力発生日は平成29年1月1日を予定しており、これに先立ちNVCの株式は平成28年12月28日に東証二部で上場廃止となる予定です。この株式交換により、新日鉄住金SはNVCの新製品開拓力を取り込み、両社の人材を効率的に活用して高付加価値のサービス提供を目指します。
- 最終売買日(NVC):平成28年12月27日
- 上場廃止日(NVC):平成28年12月28日
- 株式交換効力発生日:平成29年1月1日
市場背景とM&Aの動向
近年、日本のIT業界ではM&Aが活発化しており、企業は競争力を強化するために技術やノウハウを持つ他社との統合を進めています。特にITインフラとセキュリティ分野は、デジタル化の進展に伴い、その重要性が増しています。今回の新日鉄住金SとNVCの株式交換も、このような市場動向を背景にしたものといえます。市場調査によれば、ITアウトソーシング市場は年々成長を続けており、2025年までにはさらに拡大が見込まれています。
新日鉄住金ソリューションズの戦略と展望
今回の株式交換により、新日鉄住金SはNVCの技術力を活用し、ITアウトソーシング事業におけるセキュリティソリューションの競争力をさらに強化します。これにより、顧客に対してより信頼性の高いサービスを提供し、市場におけるリーダーシップを確立することを目指しています。また、両社の人材を効率的に活用することで、より高付加価値のサービス提供を実現し、競争が激化する市場での優位性を確保します。
ネットワークバリューコンポネンツの役割と期待
NVCは、ネットワークセキュリティ分野での新技術導入において豊富な実績を持っています。この経験を活かし、新日鉄住金SのITアウトソーシング事業において、セキュリティソリューションの強化を図る役割を担います。今後は、新日鉄住金Sとの統合により、より多くのリソースを活用し、革新的なサービスを提供することが期待されています。
このように、新日鉄住金SとNVCの株式交換は、両社にとって大きな戦略的意義を持ち、今後の成長と市場での競争力強化に寄与するものと期待されています。