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ナレッジスイートとインプリムの資本業務提携の背景
ナレッジスイート株式会社(3999)は、株式会社インプリムと資本業務提携を結ぶことで、新たなビジネスの展開を図ります。この提携の背景には、業務効率化とデジタルトランスフォーメーションの加速が求められる市場環境があります。ナレッジスイートは、クラウド型営業支援SFAや顧客管理CRMを含む統合ビジネスアプリケーション「KnowledgeSuite」を提供しており、企業の業務効率向上に寄与しています。一方、インプリムは、簡便に業務アプリケーションを作成できるオープンソースのWEBデータベース「Pleasanter」の開発・販売を行っています。両者の提携は、これらの強みを活かし、業務アプリケーションサービスの幅をさらに広げることを目指しています。
第三者割当増資と両社の狙い
ナレッジスイートは、インプリムの第三者割当増資を引き受け、普通株式100株を28百万円で取得します。これはインプリムの発行済株式数の14.3%に相当します。これにより、ナレッジスイートはインプリムの成長を支援しつつ、両社の技術やノウハウを組み合わせた新たなサービス開発を進める意向です。このような資本提携は、企業間のシナジー効果を最大限に引き出すための重要な戦略であり、長期的な利益の創出を目指しています。
「KnowledgeSuite」と「Pleasanter」の結合によるサービスの拡充
ナレッジスイートとインプリムの提携により、「KnowledgeSuite」と「Pleasanter」を組み合わせた新たな業務アプリケーションサービスが提供されます。「Pleasanter」は数百種類のアプリケーションテンプレートが組み込まれており、最短30秒で業務アプリケーションを作成できるため、ユーザーは迅速にニーズに応じたシステムを構築できます。これに「KnowledgeSuite」のCRMやSFA機能を統合することで、企業はより包括的で効率的な業務管理が実現できます。
RPAとFinTechとのAPI連携による業務自動化の推進
提携の一環として、「Pleasanter」のOEMを受け、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やFinTechとのAPI連携を強化します。これにより、業務の自動化と効率化が一層推進され、企業の業務プロセスが飛躍的に改善されることが期待されます。RPAは、繰り返し行われる定型業務を自動化することで、人手の作業負担を軽減し、よりクリエイティブな業務にリソースを割り当てることが可能です。また、FinTechとの連携により、金融関連業務の効率化も図られ、企業の競争力強化に寄与します。
市場動向と今後の展望
近年、デジタルトランスフォーメーションが企業の競争力を左右する要素となっており、効率的な業務運営が求められています。IDC Japanの調査によれば、日本国内のデジタルトランスフォーメーション市場は2022年までに3兆円規模に達すると予測されています。このような市場環境の中で、ナレッジスイートとインプリムの提携は、企業が直面する課題を解決するための重要なステップとなります。両社の協力は、業務効率化、コスト削減、そして新たなビジネスチャンスの創出に繋がるでしょう。