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ブシロードの戦略的子会社化:背景と狙い
株式会社ブシロードは、エンターテインメント業界でのプレゼンスを強化するため、株式会社劇団飛行船と株式会社ソプラティコの全株式を取得し、子会社化を決定しました。この動きは、ブシロードの一貫したIP(知的財産)戦略の一環であり、アニメ、ゲーム、音楽、イベント、プロレスなど多岐にわたる分野での事業展開を強化することを目的としています。特に、劇団飛行船のマスクプレイ事業とソプラティコのフィットネスクラブ事業は、新たな市場開拓の鍵となるでしょう。
IPディベロッパー戦略とは?
ブシロードが推進するIPディベロッパー戦略とは、知的財産を中心に多角的に事業を展開する手法です。具体的には、以下のような分野での事業が含まれます:
- アニメ制作・配信
- ゲームの開発・販売
- 音楽制作・ライブイベント
- プロレス興行・格闘技イベント
- マーチャンダイジング(MD)
これらを組み合わせ、B2B(企業間取引)やB2C(消費者向け取引)でのサービス提供を強化することで、より多くのファン層を取り込み、収益を拡大することを目指しています。
劇団飛行船とソプラティコの事業概要
劇団飛行船は、マスクプレイの企画・制作・公演を手がける企業で、独自のエンターテインメントを提供しています。これにより、ブシロードは新たな舞台コンテンツを開発し、IPを活用した新しい形の娯楽を提供することが可能となります。一方、ソプラティコはフィットネスクラブ事業を展開しており、健康志向の高まりを背景に、フィットネス市場での成長が見込まれます。
ブシロードの今後の展望
ブシロードは、今回の子会社化により、グループ全体でのライブIPセグメントの強化を図ります。これにより、アニメ・ゲーム・音楽・プロレスなどの各種コンテンツを融合させた新しいスタジオプログラムを開発し、より多くのファンに革新的なエンターテインメントを提供することが可能となります。また、劇団飛行船の舞台制作技術とブシロードのIPを組み合わせることで、新たな舞台公演を企画し、さらなる市場拡大を目指します。
エンターテインメント業界におけるM&Aの動向
エンターテインメント業界では、近年M&Aが活発化しています。これは、競争が激化する中で、企業が生き残りをかけて知的財産や新技術を取り込むための戦略です。2020年以降、特にデジタルコンテンツやライブイベントに焦点を当てたM&Aが増加しており、各企業が独自の強みを活かしつつ、他社とのシナジーを生み出すことで市場シェアを拡大しています。
ブシロードの株式取得スケジュール
ブシロードの今回の株式取得は、2020年2月3日に完了する予定です。このタイミングでの動きは、新年度の戦略を見据えたものであり、今後の事業展開に大きな影響を与えることが期待されます。