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マーケットエンタープライズが「最安修理ドットコム」を取得
株式会社マーケットエンタープライズ(証券コード: 3135)は、株式会社ジラフが運営する「最安修理ドットコム」という修理業者情報プラットフォームを譲り受けることを決定しました。譲渡価格は75百万円です。この動きは、マーケットエンタープライズが多様化する消費行動や賢い消費を求める消費者に対して最適な選択肢を提供する「最適化商社」の実現を目指すための一環です。同社はネット型リユース事業、メディア事業、モバイル通信事業を展開しています。今回の取得により、修理・メンテナンスなどのアフターマーケットへのサービス領域を拡大し、より多くの消費者にリユース品を身近に利用できる環境を構築することを目指しています。
「最安修理ドットコム」とは
「最安修理ドットコム」は、ジラフが2015年に開始したiPhone修理店の料金比較・検討サイトです。開始当初はiPhone修理に特化していましたが、現在では様々な商品カテゴリーにおける修理・メンテナンス可能な店舗を掲載するメディアへと進化しました。掲載されている修理店舗数は19,000店舗を超え、月間110万ページビュー、月間プラットフォーム訪問者数は57万人に達しています(2019年12月時点)。このプラットフォームは消費者にとって、最もコストパフォーマンスの高い修理サービスを見つける手助けをしており、その便利さから多くのユーザーに支持されています。
マーケットエンタープライズの戦略的意図
マーケットエンタープライズが「最安修理ドットコム」を取得することで、修理・メンテナンスというアフターマーケット領域に足場を築くことができます。これにより、同社のネット型リユース事業、メディア事業、モバイル通信事業との親和性を活かし、相互送客などのシナジー効果を高めようとしています。特に、顧客基盤の拡大や、既存の事業と新たなサービスの統合による価値創造が期待されます。消費者に対しては、リユース品の利用を促進し、環境にやさしい消費行動を推進することも目的の一つです。
インターネット関連サービス業界のM&A動向
近年、インターネット関連サービス業界では、M&Aや事業承継が活発化しています。市場の競争が激化する中、企業は成長機会を求めて他社との連携や買収を進めています。特に、デジタルプラットフォームやオンラインサービスの需要が高まる中、企業は新たなテクノロジーやユーザーベースの拡大を目指しています。マーケットエンタープライズの今回の動きも、そのような業界全体のトレンドに沿ったものと言えるでしょう。
消費者への影響と今後の展望
この譲受により、消費者はより多様な修理サービスを利用できるようになります。特に、修理業者の選択肢が広がることで、消費者は価格とサービスの質を比較し、最適な選択ができるようになります。また、マーケットエンタープライズはエコフレンドリーなリユース品の普及を促進し、環境への配慮を促すことが期待されます。今後、同社がどのようにして新たな市場を開拓し、消費者に価値を提供するのかが注目されます。