資本業務提携が描く未来の飲食業界
株式会社きちりホールディングス（以下、きちりHD）とDAIZ株式会社は、資本業務提携契約を締結し、持続可能な社会の実現に向けた新たな一歩を踏み出しました。この提携は、きちりHDがDAIZの第三者割当による新株式を3,003万円で引き受ける形で行われ、両社の強みを活かした新商品開発が期待されています。背景には、環境への配慮や健康意識の高まりにより、植物肉市場が急成長していることがあります。世界的に見ても、植物肉市場は2020年には約300億ドルに達し、2030年までに1620億ドルに成長すると予測されています。
きちりHDのビジョンと取り組み
きちりHDは、飲食事業を中心にホスピタリティの提案・提供を行い、オープン・イノベーションの一環としてCVC（コーポレート・ベンチャー・キャピタル）を展開しています。同社は、フランチャイズ・ライセンス事業の拡大や「Apply Now」というスマート選考ソリューションの開発・販売を通じて、業界の最前線を走り続けています。また、高級ブティックホテル「Plataran Hotels& Resort」のレストラン部門も国内で展開しており、多角的な事業戦略を持っています。
DAIZの植物肉「ミラクルミート」とは
DAIZは、植物肉「ミラクルミート」の開発を通じて、持続可能な食の未来を切り開いています。「ミラクルミート」は、大豆由来の機能性物質を用い、通常の肉に近い食感と栄養価を提供します。植物肉は、従来の畜産業と比較して温室効果ガスの排出を大幅に削減することができ、地球環境に優しい選択肢とされています。また、動物性食品に対するアレルギーや健康への懸念も解消できることから、幅広い消費者層に受け入れられています。
提携によるシナジー効果と市場への影響
きちりHDとDAIZの提携により、「ミラクルミート」を活用した新商品の開発が進みます。これにより、両社はそれぞれの事業価値と企業価値を高めるだけでなく、日本国内における植物肉市場の拡大にも寄与します。日本の植物肉市場は、健康志向や環境意識の高まりを背景に今後も成長が見込まれています。実際、2021年の日本国内の植物肉市場規模は約100億円に達し、2025年までには約200億円に拡大すると予測されています。
SDGs達成に向けた貢献
今回の提携は、国連の「持続可能な開発目標（SDGs）」の達成にも貢献します。特に、貧困や飢餓の撲滅に向けた取り組みは重要です。植物肉は、限られた資源を有効に活用し、持続可能な食料供給を可能にする一助となります。これにより、食料生産の効率化と環境負荷の軽減が期待され、将来的には飢餓問題の解決にも寄与することが期待されています。
