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日本のクラウド事業をリードする新たな一手
近年、クラウドコンピューティングはビジネスシーンでの不可欠な要素となり、日本市場でもその需要は急速に拡大しています。このような背景の中、株式会社サーバーワークスと韓国のBespin Global Inc.が日本国内でのGoogle Cloud Platform(GCP)事業に本格的に参入するため、合弁会社の設立に向けた基本合意を決定しました。サーバーワークスはクラウドを活用したシステム企画や開発を手掛けており、一方のBespin GlobalはクラウドMSPやコンサルティング、SaaS製品の開発を含むクラウド事業でグローバルに存在感を示しています。本記事ではこの提携の背景や意義、そして業界の動向について深掘りしていきます。
サーバーワークスとBespin Globalの提携の背景
サーバーワークスは、クラウドインフラの設計から運用、さらにSaaSやASPサービスの提供まで幅広いサービスを提供しています。この度の提携は、同社の技術力とBespin Globalの豊富なクラウド事業の経験を組み合わせ、GCPを活用した新たな価値を日本市場に提供することを目的としています。
一方で、Bespin Globalは韓国市場においてGoogle Cloud Platformのプレミアパートナーとして活躍しており、日本市場への進出を図るには理想的なパートナーといえるでしょう。日本市場では、クラウドサービスの需要が年々増加しており、特にGoogle Cloudはその柔軟性とスケーラビリティから注目を集めています。
新会社G-genの役割と展望
新たに設立される子会社「株式会社G-gen」は、東京都新宿区に拠点を置き、クラウドコンピューティングを活用したシステムの企画、開発、運用を中心に行う予定です。この会社は、サーバーワークスが100%出資する形で設立され、その後、Bespin Globalの参入により合弁事業として展開されます。
G-genは、GCPの再販事業やMSPサービスの提供、クラウドインテグレーションサービスの提供を目指します。これにより、日本国内におけるGCPの普及を加速させることが期待されます。また、SaaSソリューションやサードパーティソリューションの販売も視野に入れ、幅広いニーズに対応することで市場競争力を高める狙いがあります。
クラウド市場の動向とGCPの需要
クラウドコンピューティング市場は、世界的に見ても急速な成長を遂げています。IDCの調査によれば、2023年までに世界のクラウド市場は約5000億ドルに達すると予測されています。特に日本市場は、デジタルトランスフォーメーションの推進に伴い、クラウドサービスの需要が高まっています。
Google Cloud Platformは、その高い信頼性とセキュリティ、AIや機械学習を活用した先進的な機能で多くの企業に選ばれています。これにより、サーバーワークスとBespin Globalの提携は、GCPの持つ強みを最大限に活かし、競争が激化する日本市場での優位性を確立するための重要なステップとなるでしょう。
合弁会社設立のスケジュールと今後の展開
合弁会社の設立に向けたスケジュールは、2021年7月中に子会社の設立を完了し、その後、最終合弁契約を締結する予定です。このプロセスを経て、サーバーワークスとBespin Globalは、日本国内でのGCP事業の拡大に向けて本格的に動き出します。
今後の展開として、両社は日本市場におけるGCPの導入促進や、クラウドを活用した新たなビジネスモデルの提案を通じて、企業のデジタル化を支援する方針です。これにより、より多くの企業がクラウド技術を活用し、業務の効率化や新たな価値創造に取り組むことが期待されます。
この事業提携は、日本のクラウド市場における新たな競争の幕開けを意味し、業界に大きな影響を与えることが予想されます。引き続き、サーバーワークスとBespin Globalの動向に注目が集まります。